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第2章 逆セクハラ対セクハラ合戦

「……どうなんだろうね？　全国チェーンの大きい会社って見た目は良さそうだけど、実際は転勤ばっかりだよ

　常に落ち着かないし、家族が出来たら振り回されると思うけどなぁ……

　いろいろと先輩方の話しを聞くとね……


　地方に飛ばされると奥さんのパート先が無かったり、子どもが小さいうちは良かったけど２年ごとに転校したり、単身赴任しようと思っても社宅は一軒しか認められないから奥さんと子供の今までの家が無くなるとか

　家庭を犠牲にして人生を会社に捧げてる、て思えてくるらしいよ」




「……それもそうだけど……それだけわかってて

　なんでここで働いてるのよ」



「……だからぼくもまだ結婚出来ないんじゃない？」



「……ジロウくんなら結婚する気になればいつでも出来そうだけど……

　子どもも好きそうだし」



「すっかり会社人間になっちゃってるからね〜」




ぼくも自分自身で諦めてる

それに仕事は出来るようになってくると楽しいもんだ




「……ジロウくんは彼女、遠距離だったっけ？」


「そうですね……向こうも仕事をしてるから

　でも遠距離恋愛というか、もう何ヶ月も帰ってないから会ってないな」



「彼女さんがこっちに来て、部屋の掃除とかしてくれないの？」



「来ない来ない！　今の部屋なんて入ったことすら無い」



「……それって……付き合ってるの？」



「お互い、割り切りすぎてるのかもね」



「ジロウくんのほうもタイヘンじゃない？
　男だったら……色々あるでしょ〜！」



「なんで笑って言うのさ？　色々って何だよ！？」



「お姉さんはオトナだから色々わかってるって！

　でもそんなに会ってないなのならお互いに浮気しててもバレないわね〜？」




「……浮気ねぇ……してた！してた！

　今じゃないけど……前にね

　それにぼくだけじゃなくて、彼女もしてたよ」



アキさんは声を大きくして驚いてた



「どういうことッッ？？　彼女さんも？？

　どうやってわかったのッ？」