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レスさんとシンママちゃん【完結】
第16章 出張編 ママさんバレー

どうやらもともと今日のバレーの練習の後、飲み会をする予定だったようです
聞くとマナミさんとユカさんは40代なかば
エリさんが40代前半ということがわかりました
ボクが35なのでみなさんすごいですね!
と褒めちぎった
他のバレー仲間さんも似たようなものらしく、50代がチラホラ、40代がほとんど、30代は一人だけだそうです
やっぱり学生時代スポーツしていた人ばかりで、子供さんが大きくなってきて手が掛からなくなってきたから久しぶりに身体を動かそうと思って集まって来るそうです
すごいな
スポーツしなかった人間からすれば、まったくそんな事思わない
茶道部だった人も、華道部だった人も、ひさしぶりにやってみようかと思うものなんでしょうか?
わからん
みんなそれなりに酒が入って、よく喋ります
ボクはひたすらコーヒーと麦茶ですが……
で、やっぱり聞かれます
なんでボクが此処にいるのか、
どうして練習に連れて来たのか、
そりゃあそうでしょうねぇ
職場の知り合い、というにはあまりにも知らない事だらけの関係性です
で、結局ヤッたのか、
どっちから、どうやって、とか訊かれまくります
ボクもマナミさんも核心は話しませんけど、
そりゃなにかしらあるのだろう、と勘繰られ続けます
そこからは、質問ばっかり
結婚してるのか、独身なのか、
彼女はどんな人か、
どこで知り合ったのか、など
でもボクはこういう席では〈おもしろくない人間〉なので、うまく立ち回れません
それをマナミさんはユカさんの高校生の時の男の話しに切り替えたり、エリさんの旦那さんの話題にふったりと、うまくまわしてくれていました
みんなでワイワイ食べて飲んでしていくうちにボクもつられて笑ったり、ちょっかいをだしたりして馴染んでいきました
12時をまわったころ、運動疲れの3人は次々と横になり、脱落していきます
どうやらこのまま雑魚寝になるっぽい
さすがにボクは女性陣と雑魚寝は申し訳ないので奥の部屋に行きました
どちらも部屋の灯りを消して、網戸にしてある外の風景を眺めていました
ここはネオン街の夜景ではなく、住宅街
タマキは仕事終わっただろうか、
ひとりになったら、また涙があふれてきました……

