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レスさんとシンママちゃん【完結】
第6章 レスさんとデート



「せっかくだから乗ってみない?

 ジロウ君も乗ってみたいでしょ」



「うん、船に乗ってみたい」



次の出発は20分後


ボクらは往復のチケットを買って、時間まで波止場をブラブラ散策しにいくことにしました




自然と手をつなぎます



防波堤の裏手はすぐ民家です


野良猫が何匹か居ました




乾燥しきったヒトデを海に蹴り落としたりして時間を潰しました




本当の恋人同士のようです



船がやって来ました



車が次々と出ていくと、今度は待っていた車がどんどん船に入っていきます



ボクらは船に乗り込み、階段を上がり、上段のデッキのほうへ



ブスン! ドッドッドッドッ、とエンジンの音が響いて船は出向します




海風がすごい!




気持ちいい!




潮の香りがやってきます!




ボクらは船の上で寄り添って海の上の景色を楽しんでいました




エンジンの振動と、波の揺れで足元がおぼつきません



ボクはアキさんの背中から、包み込むように支えてあげます




「タイタニックごっこ出来るんじゃない?」




「いやよ~、落ちたら洒落にならないわ!」



ボクは後ろからアキさんを抱きしめるような格好になるので、かなりドキドキしました




特にボクの腰に、アキさんのお尻が何度もぶつかります



ちょっと、


反応してしまいます




気付かれてないと思うんだけど、




たぶん




アキさんは上機嫌です



船に乗るだけなんですが、何かのアトラクションみたいだと言っていました



20分くらいで向かいの島に着きました




「上陸だぁぁーーー!!!」


とボクたちだけがはしゃいでいます




他の方は住民の方ばかりなので、ボクたちを知らんぷりして通り過ぎていきます



徒歩のおばあちゃん、
仕事帰りの主婦さんはスクーター、
おじさんは車で



次々と人や車などが出てきて、無人になったフェリーは再び本土の港のほうへ出港してしまいました




ボクたちは島をまわりたくとも足がなく、こちらは観光者向花の施設もなく、本当に住民の方向けの港となっていました




ボクらは手をつなぎながら砂利だらけの浜辺を歩いたり、



海外から流れ着いた大きなペットボトルを見つけたり


楽しんでました
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