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特別棟の獣
第9章 戸惑う気持ち
「ねぇ、待ちなさいよ」
私の事………?
振り返ると女の人が私を睨むように近付いてきた。
「私……ですか…」
「あんた以外に誰がいんのよ」
確かに……
この特別棟の周りに人なんていない。
女の人は私の目の前に立って上から下まで舐めるように私を見てきた。
あ、この人の香水の匂い…どこかで………
それに匂いキツすぎ…
「あんた、吏生のなんなの?」
「え……」
「いつまでうろちょろしてる訳?吏生に気に入られたからって調子乗っんじゃないわよ」
「別に私は…調子になんか……」
「玉の輿狙ってるの?」
「違いますっ!」
「なら早く吏生を返してよ」
返して……?
この人は吏生とどういう関係なんだろう…
あれ……
なにこのモヤモヤ……
「百合?」
俯いていた顔を上げると、女の人の後ろから來が歩いてくるのが見えた。
「來くん…」
「なにやってんの?仲良さそうには見えねぇな」
女の人は私を睨み上げたあと、去って行った。
私の事………?
振り返ると女の人が私を睨むように近付いてきた。
「私……ですか…」
「あんた以外に誰がいんのよ」
確かに……
この特別棟の周りに人なんていない。
女の人は私の目の前に立って上から下まで舐めるように私を見てきた。
あ、この人の香水の匂い…どこかで………
それに匂いキツすぎ…
「あんた、吏生のなんなの?」
「え……」
「いつまでうろちょろしてる訳?吏生に気に入られたからって調子乗っんじゃないわよ」
「別に私は…調子になんか……」
「玉の輿狙ってるの?」
「違いますっ!」
「なら早く吏生を返してよ」
返して……?
この人は吏生とどういう関係なんだろう…
あれ……
なにこのモヤモヤ……
「百合?」
俯いていた顔を上げると、女の人の後ろから來が歩いてくるのが見えた。
「來くん…」
「なにやってんの?仲良さそうには見えねぇな」
女の人は私を睨み上げたあと、去って行った。