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特別棟の獣
第11章 ストーカー
2人の会話が終わった頃「百合!!」と聞き慣れた声が聞こえて、その安心感からなのか涙が溢れ出た。
「テメェら誰の女に手出したか分かってんのか」
聞いたこともないような吏生の低い声に私までビクッと震えてしまいそうだ…
私は人質のように男の人にお腹に手を回された。
「邪魔すんなよ、これからが良いとこだったのによ」
余裕そうなこの男とは反対に、もう1人の人は吏生を見て固まっていた。
「吏生っ……」
「ごめんね、百合。すぐ片付けるから」
そう言った吏生は一瞬のうちに男の人を殴り飛ばし、こちらに向かって歩いてきていた。
「それ以上近付いたらこの女の骨折ってやるよ」
ピタッと吏生の足が止まり、男の人の手は私の手首を強く握り締められる。
「やめっ───」
抵抗しよっと思った時、私を捕まえてた男の人の体が大きく傾いて私も一緒に転んでしまいそうになった。
でもそれは誰かに支えられ、転ばずに済んだ。
パリンと小瓶の割れる音が聞こえたすぐ後「大丈夫?」と私に声をかけたのは蒼さんだった。
吏生は殴り飛ばした男の人の胸ぐらを掴んで何か話してる様子で、蒼さんは割れた小瓶を見た後、私を見て「なんか飲まされた?」と聞く。
頷くと「ちょっと此処で待っててね」と壁に寄りかかれるように私を座らせ、私を捕まえていた男の方へ行ってしまった。
「テメェら誰の女に手出したか分かってんのか」
聞いたこともないような吏生の低い声に私までビクッと震えてしまいそうだ…
私は人質のように男の人にお腹に手を回された。
「邪魔すんなよ、これからが良いとこだったのによ」
余裕そうなこの男とは反対に、もう1人の人は吏生を見て固まっていた。
「吏生っ……」
「ごめんね、百合。すぐ片付けるから」
そう言った吏生は一瞬のうちに男の人を殴り飛ばし、こちらに向かって歩いてきていた。
「それ以上近付いたらこの女の骨折ってやるよ」
ピタッと吏生の足が止まり、男の人の手は私の手首を強く握り締められる。
「やめっ───」
抵抗しよっと思った時、私を捕まえてた男の人の体が大きく傾いて私も一緒に転んでしまいそうになった。
でもそれは誰かに支えられ、転ばずに済んだ。
パリンと小瓶の割れる音が聞こえたすぐ後「大丈夫?」と私に声をかけたのは蒼さんだった。
吏生は殴り飛ばした男の人の胸ぐらを掴んで何か話してる様子で、蒼さんは割れた小瓶を見た後、私を見て「なんか飲まされた?」と聞く。
頷くと「ちょっと此処で待っててね」と壁に寄りかかれるように私を座らせ、私を捕まえていた男の方へ行ってしまった。