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特別棟の獣
第14章 新学期
「お前、学食の場所知ってんだろ」
え………
どういうこと?
チラッと玲生くんの方を見ると、呆れたような顔をした吏生を見て口を開いた。
「そんな睨むなよ、兄貴」
「え!?」
ビックリして吏生を見ると、ため息をつきながら、
「こいつ、俺の弟」
と言った。
言われてみれば玲生くんも綺麗な顔してるし、切れ長の目は凄く似てる。
鼻筋も通っているし……
「百合、手止まってるよ」
「あ…ごめん」
遠回しに早く食べろって言われたのかも…。
既に食べ終わってる吏生はスマホを弄っていた。
残ったご飯を食べていると、來が玲生くんの前に座った。
「玲生じゃん。ピカピカの1年生か?」
「あ、來久しぶり」
「お前、來“さん”だろ?」
「今更何言ってんの?幼なじみじゃん」
幼なじみなんだ。
なんか少し生意気な感じが弟って感じするかも。
ご飯を食べ終えてお茶を飲んでいると、隣から凄い視線を感じる…
「な、何……?」
「可愛いなぁって思って」
「………ありがとう」
正面からドス黒いオーラを感じる……