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第18章 女の深い嫉妬

「あんたのせいで吏生に近づけなくなったじゃない」


え…？


どういうこと……？



私がポカンとしていると、リカという人がペラペラと喋り出した。


「吏生が私のお父さんのところまで来たのよ。娘を俺に関わらせるのは辞めろって言いに。できないなら契約を切るとか言い出したらしいのよ？あんた汚い手使ってんじゃないわよ。うちの会社潰す気なわけ？」


「私、そんな事…」


そんな事になってたなんて知らない…


「親でも使ったわけ？朝倉コーポレーションの娘ですものね、あんたの親が一言言えば吏生も頭が上がらないだろうね」


なんだか頭の中で何かがプツンと切れたような気がした。


別に私は何を言われてもいい。


でも吏生やお父さんをそんな風には言われるのは許せなかった。


「貴方は何がしたいんですか」


「は？」


「別に貴方が私の事をどう思おうが勝手ですけど、吏生や父の事を悪く言う筋合いはないと思います。それに私は吏生と別れるつもりもありません」


「あんたねぇ…、言わせとけばっ！」


その人がヒステリックに叫んだかと思えば強い力でドンッと肩を押されて身体がグラッと後ろに倒れた。


「リカ！！！」


横にいた女の人が叫ぶ声がした後、身体と頭に激痛が走った。


「百合さん！？」



誰かに呼ばれたのを最後に私の意識は途切れた…。