この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
特別棟の獣
第18章 女の深い嫉妬
次の日、朝から親父と出向いた会社の社長室に案内され中に入ると、青ざめた顔をしたあの女の父親がいた。
親父に口を出すなと言われて、モヤモヤしながらソファに座ったが、数分後にはそのモヤモヤしたものは無くなった。
親父の話す内容に俺が付け足すような言葉は何一つなかった。
会社のトップに立つ者として、社員の事はしっかり考えていた。
契約を切る事は決まっていたことだが、それを早めたくなければ娘を大学に行く事さえ許さなかった。
まぁこの時期になれば、講義に出なくても卒業はできるだろう。
今まで真面目に講義に出ていればの話だが。
案の定、遊び呆けていたあの女は単位が足りているはずもなく、退学することになったらしい。
「殺人未遂は立派な犯罪だ。もしまた何かあればこちらも手を打たせてもらう」
最後に放った親父の声は今までに聞いたことがないほど低く、威圧的だった。
もう百合があの女に傷つけられる心配が無くなった安心感と、俺一人で百合を守ってあげられなかった罪悪感でなんとも言えない気持ちだ。
親父に口を出すなと言われて、モヤモヤしながらソファに座ったが、数分後にはそのモヤモヤしたものは無くなった。
親父の話す内容に俺が付け足すような言葉は何一つなかった。
会社のトップに立つ者として、社員の事はしっかり考えていた。
契約を切る事は決まっていたことだが、それを早めたくなければ娘を大学に行く事さえ許さなかった。
まぁこの時期になれば、講義に出なくても卒業はできるだろう。
今まで真面目に講義に出ていればの話だが。
案の定、遊び呆けていたあの女は単位が足りているはずもなく、退学することになったらしい。
「殺人未遂は立派な犯罪だ。もしまた何かあればこちらも手を打たせてもらう」
最後に放った親父の声は今までに聞いたことがないほど低く、威圧的だった。
もう百合があの女に傷つけられる心配が無くなった安心感と、俺一人で百合を守ってあげられなかった罪悪感でなんとも言えない気持ちだ。