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特別棟の獣
第18章 女の深い嫉妬
〈百合 side〉
朝、目を覚ましてご飯を食べた後、検査をした。
頭に異常はなく、身体の打撲も安静にしているだけでいいと言われた。
お昼位までかかった検査を終えて、着替えを済ませると病室のドアがノックされた。
「はい」
「百合?入るよ?」
「うん」
吏生だ。
「迎えに来た。帰ろう?」
「吏生……」
なんだろう…、よく分からないけど不安が押し寄せてくる。
「どうしたの?身体痛い?」
「───して…」
「ん?」
「キス……してほし…」
吏生は私の顎をクイッと上げると、優しく何度もキスをしてくれた。
それだけでさっきまでの不安な気持ちが無くなって気持ちが明るくなった気がする。
やっぱり不安になるのはいつでもあの女の人が絡んでくる。
それをかき消すかのように吏生は私を安心させてくれる。
本当は思いっきり抱きつきたいけど、階段から落ちた衝撃で肩が結構痛くて腕が上がらないから服の裾を少し握って吏生の胸に頬を擦り付けた。
何も言わずに抱き締め返してくれる吏生にいつも甘えてしまう。
あの人も吏生が好きだから感情的になってしまったんだ…
でも私だって吏生の事が大好きだからそこだけは譲れない。
この先何があっても私は吏生の隣に居たいから。
朝、目を覚ましてご飯を食べた後、検査をした。
頭に異常はなく、身体の打撲も安静にしているだけでいいと言われた。
お昼位までかかった検査を終えて、着替えを済ませると病室のドアがノックされた。
「はい」
「百合?入るよ?」
「うん」
吏生だ。
「迎えに来た。帰ろう?」
「吏生……」
なんだろう…、よく分からないけど不安が押し寄せてくる。
「どうしたの?身体痛い?」
「───して…」
「ん?」
「キス……してほし…」
吏生は私の顎をクイッと上げると、優しく何度もキスをしてくれた。
それだけでさっきまでの不安な気持ちが無くなって気持ちが明るくなった気がする。
やっぱり不安になるのはいつでもあの女の人が絡んでくる。
それをかき消すかのように吏生は私を安心させてくれる。
本当は思いっきり抱きつきたいけど、階段から落ちた衝撃で肩が結構痛くて腕が上がらないから服の裾を少し握って吏生の胸に頬を擦り付けた。
何も言わずに抱き締め返してくれる吏生にいつも甘えてしまう。
あの人も吏生が好きだから感情的になってしまったんだ…
でも私だって吏生の事が大好きだからそこだけは譲れない。
この先何があっても私は吏生の隣に居たいから。