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特別棟の獣
第22章 北海道旅行②
次の日、吏生より早めに起きれた私はそーっと布団から抜け出して朝食の前に露天風呂に入ることにした。
勝手にいなくなると怒られる時があるけど、ずっと運転もしてくれていたし、態々起こすのも悪いし…
浴室に入って軽く身体を流し、露天風呂に浸かると昨日とはまた違った景色を見れた。
朝日は登り始めていて絶景を楽しみながら温泉を楽しんでいると、勢いよく脱衣所のドアが開いた。
「百合っ、勝手に居なくなるなっていつも言ってるでしょ?」
「ごめん…」
少し乱れた浴衣が色っぽい。
吏生は何を着ても様になる。
謝りながらも呑気なことを考えていると、吏生は着ていたものを脱ぎ捨てて露天風呂に入ってきた。
「ごめんね…?一日中運転してもらってたし、起こすの悪いと思って…」
「そんな事で疲れないし、百合が勝手にいなくなってる方が心臓に悪い」
部屋の外に出たわけじゃないのにそんな心配しなくても…
吏生がどんどん近づいてくるから、後ずさると不機嫌そうな顔をされる。
「そんな事されると傷つくんだけど」
「だって…」
昨日の事が頭をよぎって、警戒してしまう。
「朝からヤらないってば」
なんだか信用できないけど、これ以上抵抗するとまた夜が大変なことになりそうで、吏生にされるがままになった。