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特別棟の獣
第3章 お気に入り

「なんなんですかっ…」

「俺の事知らない?」

「知らないです…」


吏生さんといい、この人といい、自分が有名人とでも思っているのかな…

確かに身長も高いし、顔も整ってる。

吏生さんより少し身長は低く見えるけど、それでも175cm以上はありそう。髪はダークブラウンで綺麗に染められている。


「名前は?」

「百合です……」

「百合ね、俺は來」


え………?

ら…い…………?


もしかして昨日吏生さんの部屋にいる時に来た人……?


もしそうならこの人も危ない人かもしれない。





逃げないと────

そう思った時にはもう遅くて……


「んんっ……」


私はこの人にキスをされていた───
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