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特別棟の獣
第3章 お気に入り

「口開けろ」

「やだっ……やめ、て…っ」


顔を逸らしても直ぐにまた唇を塞がれ、舌を入れてこようとする。

固く口を閉じていると、この人の舌が私の唇を舐めてくる。


絶対口を開けたりしない。

そう思っていると──


「ひゃっ!………んんッ…ぁっ…」


いきなり胸を鷲掴みされて、声が出た時にヌルッと舌入ってきてしまった。

逃げても逃げても絡め取られる舌に頭がフワフワしてきた…

立ってるのが辛い……


「んっ……も、む……り……」


ガクッと膝から力が抜けると、ふっと笑われた。

そのまま私の膝裏に腕を回し、軽々と持ち上げられて机の上に座らされた。
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