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特別棟の獣
第3章 お気に入り
苦しい……
このキス魔のせいで本当に窒息しそうで、しょうがなく顔の角度を変えて、その隙に息を吸い込むと「そう、できんじゃん」とその人は少し口角を上げた。
「お前口小さいな」
「………」
「舌は柔けぇし俺好み」
「………」
この人の好みなんてどうでもいい……
俯こうとすると無理矢理上を向かされてまた顔が近づいてきた。
またキスされる……
唇が触れる直前に携帯の着信音が鳴り響いた。
私は大学に来る日はマナーモードにしている。
だから私のスマホではない。
となると…
目の前の人に目を向けると舌打ちをしながらスマホをポッケから取り出していた。