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特別棟の獣
第5章 独占欲と嫉妬

暫く綺麗な寝顔を眺めているとガチャとドアの開く音がした。


次からちゃんと鍵閉めよ。


「何…、吏生が添い寝してるとか初めて見たんだけど」


「來といい、蒼もノックしないのなんで?」


「この部屋に入る時、した事ないけど」


確かにね。

誰とヤッてようが見られようがどうでも良かったし。


ベッドから出て、百合ちゃんの肩まで布団を掛けてから蒼が座ってるソファの対面に腰を下ろすとニヤッとされた。


「なんか用?」

「暇つぶし。吏生のお気に入りが気になって」


そう言うと蒼は立ち上がってベッドに近付いていく。


蒼を目で追うと「へぇ、随分綺麗な顔してんね」と百合ちゃんの顔に手を伸ばし始めた。


「ちょっと、触んないでくれる?」

「おーこわ、独占欲の塊じゃん」


当たり前でしょ。

折角見つけたお気に入りの子を蒼に取られるなんて御免だ。
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