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ウンディーネの泉
第5章 ピクニック
 どうしてこうなった?
 長内家の応接間。
 普段着慣れないスーツにネクタイという畏まった格好でソファーに腰掛け汗だくの額をハンカチで拭く。
 しっかりクーラーが効いていて部屋が暑いわけではない。
 緊張からくる冷や汗だ。
 どうしてこうなった?
 事は2日前。
 映画館デートの翌日に遡る。
 この日もプールで泳ぎの練習を終えてベンチで休憩している時ふと気になって尋ねてみた。
 「そういえば夏休みの宿題は進んでるの?」
 今はお盆。
 長い長いと思っている夏休みも後半分くらいしか残っていない。
 ミユの目が泳ぎ顔がつーっと外方を向く。
 こ、これは。
 頭を鷲掴みにして強引に顔をこちらに向けさせるとヒーヒーと音の鳴らない口笛を吹いて誤魔化そうとする。
 「1/3は出来てるよね?」
 ヒーヒー。
 「全くの手付かず・・・とか?」
 今度は口笛の変わりに赤い舌が口から出る。
 うん。可愛い。
 じゃ、なくて
 「正直に言いな。どれだけ残ってる?」
 聞き出した結果終わっているのは漢字ドリルと読書感想文・・・だけ。
 嫌いで苦手な物を先にやっつけたところで燃え尽きたそうだ。
 そんな時に俺と出会って大人の勉強をしたせいで・・・。
 うわ~!
 半分は俺のせいじゃないか。
 こうしちゃおれない。
 「ミユ。明日からプールは1日置きにしよう。」
 「え~!」
 「え~!じゃない。他の日は俺がみてやるから宿題やろう。」
 「カズ兄ちゃん、勉強出来るの?」
 「あのな。二流だけど大卒だぞ俺。」
 「ウソ~。」
 これは水泳とエッチしか出来ない助平脳筋だと思われてるな。
 「兎に角これは決定事項。明日は迎えに行くから宿題持って○□公園においで。」
 「わ~い。お家デートだ。」
 こ、声が大きい。
 
 本当はこの日も家に誘ってイチャイチャラブラブしたかったのだが我慢してミユを家に帰した。
 翌日件の和室で座卓に広げられた宿題の山を見て愕然とした。
 多い。
 算数の計算ドリル一冊に、4教科複合課題が一冊。自由研究。絵日記。家庭科。作文。
 マジかよ。
 取り敢えずどっしり腰を据える必要のある自由研究なんかは家で頑張ってもらうとしてドリルと複合課題からやっつけていこう。
 こまめな休憩と昼御飯を挟みながら実時間三時間程の勉強をしてから一回だけセックスしてミユを帰した。
 
 
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