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ウンディーネの泉
第5章 ピクニック
 「いいのか?昼間っから若い(?)男が出入りしてたらご近所から怪しまれないか?」
 「怪しむって?浮気?アハハ。ないない。十君が来てる間は私仕事に出てるもん。顔も合わせない人とどうやって浮気するのよ。」
 ごもっとも。
 「長沼、いや長内さんに問題がないならお受けするよ。」
 こうして俺は堂々とミユの家に上がり込む権利を得た。
 
 それからは朝の涼しい間にということで8時から12時迄の4時間をミユの部屋で勉強。一緒に外食して昼から2時間弱プール。その後は夕飯の19時までに帰すまで俺の部屋で自由時間というほぼ半日ベッタリとミユと一緒に過ごす事になった。
 この楽しい日々を維持する為にはミユの勉強を進める事が最優先になる。
 普通なら日に四時間もの勉強なんて苦痛でしかないだろうがその後のお楽しみに惹かれてミユはよく頑張ってくれた。
 お陰で新学期まであと3日の今日。全ての宿題が終わった。
 
 ピ~ンポ~ン。
 いつもより早い6時半に長内家のインターホンを押す。
 「はぁ~い!」
 5秒と待たずに元気な声と共にミユが飛び出してくる。
 濃いブルーのTシャツに茶色のキュロットスカート。足元は白のスニーカー。つば広帽にピンクのリュックサックというアウトドアスタイルだ。
 「十君、ごめんね。ミユの我が儘に付き合わせて。」
 少し眠そうな顔の三穂に軽く手を振って応える。
 今日は夏休みの宿題完了記念ということでミユ発案の楽しいピクニックなのだ。
 挨拶もそこそこにミユを助手席に乗せて車を出す。
 平日とあって道は空いている。
 天気もいい。
 絶好のピクニック日和だ。
 ミユは鼻唄を歌いながら身体を揺すっている。
 ピクニックが楽しみなんだろう。
 かなりの上機嫌だ。
 暫く走っていると交差点の手前で信号が黄色に変わる。
 いつもならアクセルを踏んで突破するのだが今日は安全運転だ。
 停止線でピタリと停める。
 片道一車線の道で対向車もいない。
 左手をハンドルから離して助手席に伸ばす。
 掌が太股に触れる。
 一瞬だけ鼻唄が止まるが何事もなかったように続きをうたいだす。
 いや、何事もなかったようには間違いだ。
 俺の手が動かしやすいようにミユの膝が緩む。
 横目で見るとミユの頬は期待に上気している。
 この10日程毎日二度三度とセックスしてるのだ。
 
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