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ウンディーネの泉
第5章 ピクニック
 ンゥフ!ンゥフ!
 荒い鼻息をつきながらも唇を押し当ててくらのは止めようのない喘ぎ声を押し殺す為か?
 なんにせよ一度逝かせてあげなきゃ。
 指の動きに捻りや上下運動を加える。
 「ウゥン!ンゥフ!・・・ハアァ~ン!」
 逝ったな。
 堪えきれずに甲高い悲鳴を上げてミユの肢体がガクガクと震える。
 数秒間の痙攣が収まるとミユは俺の肩でゆっくりと呼吸を整えてから顔を上げる。
 屋外で達した事が恥ずかしかったのか顔が真っ赤だ。
 「ミユのエッチ」
 揶揄うと太股を思い切り抓られた。
 
 そこから約一時間。
 ようやく目的地についた。
 これから3、40分の登山だ。
 今さらながら子供の体力というのは凄いものだ。
 水の中なら人並み以上に動ける自信があるが陸の上ではさっぱりだ。
 文字通りの陸へ上がった河童ってやつだ。
 リュックサックを背負ってとっとこ先に行くミユが時折立ち止まり俺が追い付くのを待ってくれる。
 「カズ兄ちゃん遅~い!」
 「あのね。年の差考えてよ。」
 ミユが10歳で俺が33だから保々二回りだ。
 愚痴る小父さんの腰を幼女が押し登山は続く。
 
 後10歩。5歩。3歩。1歩。
 「着いた!」
 登り坂が終わりドンと開けた山頂広場が現れる。
 一面芝生で覆わた眩しい緑の絨毯の所々にベンチが置かれている。
 ここからでも見えるが端まで行けば眼下に山の木々、遠方に街並みが見えるだろう。
 手近なベンチに座って一息つき改めて広場を見ると何組かの家族連れや若者のグループが思い思いの場所に敷物やターフを設営している。
 「カズ兄ちゃん!」
 ひとしきり走り回ってきたミユが軽く息を弾ませて近付いてくる。
 「何処にする?」
 「そうだな。ターフなんか持ってきてないから出来るだけ木陰がいいな。」
 かんかん照りの下で干物になりながら楽しむ趣味はない。
 ミユは少し不満気だったが人気のない涼しい木陰に陣取れた。
 レジャーシートを広げ荷物とその辺の石で四隅を押さえると狭いながらも俺達二人の領土が出来る。
 お昼まで時間があったので持参したフリスビーやバドミントンで汗をかく。
 さっきの山道でも感じたが結構体力が落ちなまってる。
 ミユと対等に付き合うならもう少し身体を鍛えるべきだな。
 明日からランニングでもするか。
 
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