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熱帯夜に溺れる
第6章 泳げない魚たち
 たくしあげられたスカートから容易く入り込んできた熱い手が莉子の下半身を弄り始めた。

「シャワーは?」
「ごめん、待てない。莉子さえ良ければ、このまましたい」

 このやりとりは、まるで12年前の最後の情事の再現で笑ってしまう。大人の余裕を失くした純とキスを繰り返して倒れた先は柔らかなベッドの上。

 ハイヒールの靴も洒落た深紅のワンピースも、汗ばんだストッキングも、純のワイシャツとスラックスも革の靴と靴下も、くしゃくしゃに丸まって皆揃って床に寝転ぶ。

 莉子の耳たぶにリップ音が鳴る。首筋、鎖骨、かすかに汗の匂いが香る脇の下にも純は舌を滑らせた。
 胸元を覆うランジェリーの肩紐がずり落ちて、するするとほどけた先に現れる彼女の膨らみに純が沈む。昔と同じ紅色の乳首は待ち構えていたようにピンと起立をして純を出迎えた。

 柔らかな胸に顔を埋めながら、無我夢中で乳首にしゃぶりつく。

「アッ、アンッ……!」
「チュパ……ハァァ、莉子、相変わらず乳首弱いんだな。チュゥ……チュパチュパ」

 あの頃より成熟した莉子の裸体を純は唇で、舌で、指先で、手のひらで、感じて味わった。

 日焼け知らずな白い柔肌で覆われた身体は大人の女の妖艶な色香を纏っている。

 太すぎず細すぎずの太ももは柔らかな肉感が純の手のひらを吸い付かせ、細く引き締まったウエストからヒップラインにかけては見事な曲線美を描いている。
 揉みしだいた感触から推察するに、胸の膨らみも幾分増したように感じた。

 可愛かったあの頃の莉子はいない。けれど歳を重ねた30代の莉子は純には眩しいくらいに綺麗だった。
 浮気をされて別れたと聞いたが、こんなに魅力的な莉子がいながら他の女に目移りしたあげく莉子を傷付けるとは、馬鹿な男だ。

 莉子はその男にどんな風に抱かれていた? 11年の間に純以外の男と何人、何回、セックスをした?

 考えれば考えるほど心に生じる黒い嫉妬心を抑えきれない。
 激情を理性で押さえつけようとしても、理性の隙間から零れ落ちた純の激情の欠片に、莉子は狂って酔わされる。
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