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熱帯夜に溺れる
第3章 熱帯夜に溺れる

「そういうところ、女性は凄いと感心するよ。女性は仕事とプライベートでガラっと服装や化粧も変えるだろ? 境目がはっきりしてる」
「オンオフがはっきりしてるのかな。でも学校は素っぴんで行く日もあるの。だから学校ではオンオフどっちなのか謎なんだよねぇ」
「素っぴんで行っちゃうの?」
「美容専門学校だから周りは女ばかりだし、メイク実習の日は生徒同士でメイクし合うから素っぴんじゃないといけないんだ」
それからは莉子の学校の話となり、聞き上手な純はハンドルを操りながら莉子の話に耳を傾けていた。
車内を流れるBGMは莉子が子供の頃に流行ったと思われる男性歌手のラブソング。おそらくこの男性歌手と純は同世代だ。
運転中に聴くくらいだから、純はこの男性歌手のファンなのだろう。
(これがジェネレーションギャップか。私が10歳の時に純さんは26歳だもんね。10年前だと物凄く犯罪臭が漂ってきちゃう)
莉子にとっては音楽番組の名曲特集でしかこの歌手の歌は耳にする機会がない。彼女が最近気に入っているアーティストはUN-SWAYED《アンスウェイド》と呼ばれる男性4人組のロックバンド。
現在メジャーデビュー3年目にしてアルバムとシングルがミリオンセラーとなった大人気バンドである。
莉子は彼らがデビュー間もない頃から応援し続けてきた。そんなUN-SWAYEDは全国ツアーで来月この地方にやって来る。莉子もライブに参戦予定だ。
けれど純がUN-SWAYEDの歌を知っているかはわからない。男女比なら男性ファンが多いバンドらしいが……。
(UN-SWAYEDはファンの世代は幅広いし、音楽好きな人なら知ってる人多いけど、純さんは知ってるかなぁ? 車で流す歌手のラインナップ的に、最近の音楽は聴かないタイプ?)
10代20代の間で流行るものと30代の流行りはまた違うだろう。自分と彼の間に隔たる16歳の差を改めて実感した。
「オンオフがはっきりしてるのかな。でも学校は素っぴんで行く日もあるの。だから学校ではオンオフどっちなのか謎なんだよねぇ」
「素っぴんで行っちゃうの?」
「美容専門学校だから周りは女ばかりだし、メイク実習の日は生徒同士でメイクし合うから素っぴんじゃないといけないんだ」
それからは莉子の学校の話となり、聞き上手な純はハンドルを操りながら莉子の話に耳を傾けていた。
車内を流れるBGMは莉子が子供の頃に流行ったと思われる男性歌手のラブソング。おそらくこの男性歌手と純は同世代だ。
運転中に聴くくらいだから、純はこの男性歌手のファンなのだろう。
(これがジェネレーションギャップか。私が10歳の時に純さんは26歳だもんね。10年前だと物凄く犯罪臭が漂ってきちゃう)
莉子にとっては音楽番組の名曲特集でしかこの歌手の歌は耳にする機会がない。彼女が最近気に入っているアーティストはUN-SWAYED《アンスウェイド》と呼ばれる男性4人組のロックバンド。
現在メジャーデビュー3年目にしてアルバムとシングルがミリオンセラーとなった大人気バンドである。
莉子は彼らがデビュー間もない頃から応援し続けてきた。そんなUN-SWAYEDは全国ツアーで来月この地方にやって来る。莉子もライブに参戦予定だ。
けれど純がUN-SWAYEDの歌を知っているかはわからない。男女比なら男性ファンが多いバンドらしいが……。
(UN-SWAYEDはファンの世代は幅広いし、音楽好きな人なら知ってる人多いけど、純さんは知ってるかなぁ? 車で流す歌手のラインナップ的に、最近の音楽は聴かないタイプ?)
10代20代の間で流行るものと30代の流行りはまた違うだろう。自分と彼の間に隔たる16歳の差を改めて実感した。

