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好きが生まれる場所〜オフィスラブ短編集〜
第1章 その温もり、反則です
ああ、私。今、裕翔さんとキスしている。

唇が離れると、寂しくなった。

「もう、ご褒美は終わりですか。」

「煽るな、香奈。」

もう私は、裕翔さんが欲しくて、たまらないよ。

「裕翔さん……」

裕翔さんの首筋に、キスしようとした時だ。


突然、オフィスの電気が消えた。

「えっ⁉」

「動くな、香奈。」

暗い中で、裕翔さんの声が聞こえる。

「目が慣れたら、懐中電灯探すから。」

私は、裕翔さんに抱き着いた。

「離れないで。」

「香奈?」

「お願い、裕翔さん。」

ぎゅっと抱きしめると、裕翔さんの手が、私の胸に触れた。

「このまま……いけない事しようか。」

私はうんと頷いた。
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