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木の実を集めて君にあげる
第6章 ラブホ突撃顛末記
どう考えても、僕が酷いことをしたと言うのに、
瑞樹ちゃんは、
自分が僕を振り回していて、
狡い女だと自分を責めていた。


僕は少しでも丁寧に、
自分の気持ちを伝えたくて言葉を連ねた。


瑞樹ちゃんの隣に居れるだけで、
物凄く幸せなこと。

笑顔を見れるだけで、
充分だと思ってること。

でも、今日は本当に、
宇田川亮平に対してヤキモチ以上の気持ちを持ってしまったこと。

瑞樹ちゃんが嫌がることはしない。

だから、一緒に過ごす時間を少しでも良いから欲しいと言った。


そして、いつものように家まで送ると言った。


ラブホについては、
ちょっと見栄を張って、
初めてじゃないと言った。

ホテルを出る前に、
トイレで暴発したヤツを拭いて、
リセッシュをこっそり振りかけてみたけど、
車の中で臭わないか、心配したりしてた。


それと、
自分の行動を棚に上げて、
オトコとホテルとか、危ないから行かないようにと言った。




でも、後になって、
その日、
無理矢理でも瑞樹ちゃんのことを自分のモノにして、
宇田川亮平から奪い返せば良かったと、後悔することになった。





そんな訳で、
僕が初めてラブホに瑞樹ちゃんと行ったのは、
散々なことになって終わった。


いつか、瑞樹ちゃんを抱き締めて、
心も身体も愛し合える日が来るのかなと願いながらも、
そんな日は来ないのかもしれないと漠然と思って、
暗澹たる気持ちになっていた。





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