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木の実を集めて君にあげる
第8章 どうやったら護れる?
翌日、退院の許可で出て、
会計をしたり、荷物をまとめて車に乗せる。
瑞樹ちゃんを念の為、車椅子で車まで連れて行った。
これからも定期検診で通うことになるだろうから、
ナースステーションにも立ち寄って挨拶をしておいた。
瑞樹ちゃんは僕の提案に対して、
まだ、首を縦に振ってくれてなかった。
宇田川亮平のことが心配で、
それどころではないんだろうと思った。
僕の家に立ち寄って、
タロウをピックアップしてから瑞樹ちゃんの家まで送ろうとしたら、
母さんがいきなり、
ここに泊まって行きなさいと言い出した。
ご両親が軽井沢から戻るまで、
心配だし、
オトコ連中は出張で居ないから気楽だと説明してくれてた。
それは僕にとっても安心なことだった。
瑞樹ちゃんは押し切られるように、
僕の家に泊まることになった。
ちょうど、独りで寂しいし心配だからと、
うちに泊まっていることにしてたから、
辻褄も合うと思った。
瑞樹ちゃんと母さんは、
思ったより話が合うみたいで、
細かい手作業みたいなヤツのこととか、
お菓子作りのことで、
楽しそうにしていた。
正直、勉強してるより楽しそうだから、
ちょっと驚いてしまった。
娘が欲しかったといつも言っていた母さんは、
本当に瑞樹ちゃんのことが気に入っていて、
入院することになって一緒に買った部屋着みたいなワンピースを瑞樹ちゃんが着てるのを見て、
すごく嬉しそうだった。
早く悠ちゃんが司法試験受かって、
お嫁さんにくださいって言えれば、
お家で刺繍したりお菓子焼いて過ごせるけど、
東大なんだから勿体無いわね?みたいなことを言われた。
合格したくらいじゃ、
とても結婚なんて認めて貰えないかなと、
僕はぼやいたりしていた。
合格しても、
司法修習生やって、
駆け出しの弁護士なんかじゃ、
まして、転勤が多い公務員の検事や判事なんかじゃ、
瑞樹ちゃんのお父様はとても許してくれないだろう。
それならやっぱり、
商社とか銀行に就職かなとぼんやり考えたりしていた。
3日目に、急に母さんが、
瑞樹ちゃんに言った。
「違ってたらごめんなさい。
ひょっとして、おめでたじゃないの?」
瑞樹ちゃんと僕は、
突然の言葉に固まってしまった。
会計をしたり、荷物をまとめて車に乗せる。
瑞樹ちゃんを念の為、車椅子で車まで連れて行った。
これからも定期検診で通うことになるだろうから、
ナースステーションにも立ち寄って挨拶をしておいた。
瑞樹ちゃんは僕の提案に対して、
まだ、首を縦に振ってくれてなかった。
宇田川亮平のことが心配で、
それどころではないんだろうと思った。
僕の家に立ち寄って、
タロウをピックアップしてから瑞樹ちゃんの家まで送ろうとしたら、
母さんがいきなり、
ここに泊まって行きなさいと言い出した。
ご両親が軽井沢から戻るまで、
心配だし、
オトコ連中は出張で居ないから気楽だと説明してくれてた。
それは僕にとっても安心なことだった。
瑞樹ちゃんは押し切られるように、
僕の家に泊まることになった。
ちょうど、独りで寂しいし心配だからと、
うちに泊まっていることにしてたから、
辻褄も合うと思った。
瑞樹ちゃんと母さんは、
思ったより話が合うみたいで、
細かい手作業みたいなヤツのこととか、
お菓子作りのことで、
楽しそうにしていた。
正直、勉強してるより楽しそうだから、
ちょっと驚いてしまった。
娘が欲しかったといつも言っていた母さんは、
本当に瑞樹ちゃんのことが気に入っていて、
入院することになって一緒に買った部屋着みたいなワンピースを瑞樹ちゃんが着てるのを見て、
すごく嬉しそうだった。
早く悠ちゃんが司法試験受かって、
お嫁さんにくださいって言えれば、
お家で刺繍したりお菓子焼いて過ごせるけど、
東大なんだから勿体無いわね?みたいなことを言われた。
合格したくらいじゃ、
とても結婚なんて認めて貰えないかなと、
僕はぼやいたりしていた。
合格しても、
司法修習生やって、
駆け出しの弁護士なんかじゃ、
まして、転勤が多い公務員の検事や判事なんかじゃ、
瑞樹ちゃんのお父様はとても許してくれないだろう。
それならやっぱり、
商社とか銀行に就職かなとぼんやり考えたりしていた。
3日目に、急に母さんが、
瑞樹ちゃんに言った。
「違ってたらごめんなさい。
ひょっとして、おめでたじゃないの?」
瑞樹ちゃんと僕は、
突然の言葉に固まってしまった。