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木の実を集めて君にあげる
第10章 そして、結婚へ
2人の夜明けだと実感しながら眠りについた翌日、
僕より早く起きた瑞樹ちゃんがコーヒーを淹れてくれてた。

僕のことを「悠介さん」と呼び掛けてくれるだけで、
鼻の下が100メートルくらいに伸びてる気がした。


いつもぼんやりした顔で、
話も聴いてないみたいで、
自分から話もしなかった瑞樹ちゃんから、
元の瑞樹ちゃんに戻っているみたいで、
僕はこっそり涙を拭いたりしていた。

そして、本当にリハビリや勉強を、
以前の機械的でお人形のようにやってたのと違って、
自ら積極的にするようになっていった。


リハビリをいつものように手伝おうとすると、
瑞樹ちゃんが恥ずかしがって紅くなるから、
僕も紅くなってしまう。

「これ、いつもやってたの?」

「そうだよ?
ストレッチしたり、マッサージしたり」

「なんか、恥ずかしい」

「でも、早く治したいでしょ?」と言いながら、
何でもない顔でリハビリを続けたりしていた。


そして、夜は一緒に寝た。

本当に文字通り一緒に寝るだけで、
腕枕したり、
軽いキスはするけど、
それ以上はしなかった。


生理だってこともあって、
痛そうにしてたら背中を撫でてあげたり、
暖かいココアを作ってあげたりはしたけど、
なんていうか…。

まだ、瑞樹ちゃんも心の整理が出来てない気がしたから。


勿論、ムラムラすることもあって、
こっそり瑞樹ちゃんの寝顔見ながら自分でやったり、
お風呂場で抜いたりはしてた。


結構すぐに、
実家に連れて行って欲しいと言われて、
瑞樹ちゃんは夜のルーティンの電話で、
お父様にも居て欲しいと伝えた翌日、
僕の車で逗子に向かった。


車に乗る時に、
「あの丸い車じゃなくなったのね?」と今更言われて、
本当に何も見えてないみたいだったんだなと思った。


「あれだと車椅子載らないからって、
オヤジに出世払いって言われて、
この車になったんだ」と笑うと、

「花瓶がないのね?」と言った。


そうだ。
このところ、本当にバタバタしていて、
瑞樹ちゃんに花をプレゼントすることもしてなかった。


今日の帰り、
絶対に薔薇を買ってあげようと思いながら、
逗子に向かった。
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