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木の実を集めて君にあげる
第10章 そして、結婚へ

その後のことは、
なんていうか周りの大人たちが盛り上がって、
どんどん話を進めていってしまった。
慎重で優柔不断な僕と、
物静かで控えめな瑞樹ちゃんでは、
10年くらい掛けてやることを、
2ヶ月でやり切ってしまった感じだった。
つまり…。
成人式で家族で食事会をしたら、
主に瑞樹ちゃんのお祖母様主導で、
さっさと入籍して結婚しなさいってことになって、
その場で式場の空き状況を確認して、
翌月に同じホテルで結納して、
その翌月には結婚式と披露宴をすることになった。
結納の時点で、
「先に授かったら順番が違って可哀想」だということになって、
その足で役所に届けを出して、
僕は安西から秋山になった。
でもそれはそれで、
とても良かったと僕は思っていた。
中身はまだ、全然、追いついてないけど、
少しずつでも、頼り甲斐があって経済力があるオトコになろうと思っていた。
なにしろ、婚約指輪すら、
祖母の指輪のリメイクだったから、
せめて瑞樹ちゃんに似合うダイヤモンドの指輪を買えるくらいにはならなくては!と思った。
今の自分は花をプレゼントするくらいの力しかないから。
大学に行って届け出をしたら、
「婿殿か。
珍しいな」と事務員のヒトに笑われたけど、
ゼミの教授は結婚式にも来て貰ってたから、
そんなにびっくりはされなかった。
同級生には「デキ婚か?」と揶揄われたけど、
笑ってやり過ごした。
ちなみに、
瑞樹ちゃんを初めて抱いたのは、
披露宴の夜だった。
その前にも、
甘い雰囲気になったり、
瑞樹ちゃんが「どうしてしてくれないの?」と、
可愛い顔で言われてグラつきそうになった夜もあったけど、
結婚式で絶対、ニヤニヤしちゃいそうだったし、
本当はなんなら、
お墓参りに連れて行って、
気持ちのけじめがついてからでも良いと思ってたりした。
でも、結婚式の後の瑞樹ちゃんを我慢するのは、
流石に無理だった。
そんなこと出来るようなら、
オトコとは言えないよね。
なんていうか周りの大人たちが盛り上がって、
どんどん話を進めていってしまった。
慎重で優柔不断な僕と、
物静かで控えめな瑞樹ちゃんでは、
10年くらい掛けてやることを、
2ヶ月でやり切ってしまった感じだった。
つまり…。
成人式で家族で食事会をしたら、
主に瑞樹ちゃんのお祖母様主導で、
さっさと入籍して結婚しなさいってことになって、
その場で式場の空き状況を確認して、
翌月に同じホテルで結納して、
その翌月には結婚式と披露宴をすることになった。
結納の時点で、
「先に授かったら順番が違って可哀想」だということになって、
その足で役所に届けを出して、
僕は安西から秋山になった。
でもそれはそれで、
とても良かったと僕は思っていた。
中身はまだ、全然、追いついてないけど、
少しずつでも、頼り甲斐があって経済力があるオトコになろうと思っていた。
なにしろ、婚約指輪すら、
祖母の指輪のリメイクだったから、
せめて瑞樹ちゃんに似合うダイヤモンドの指輪を買えるくらいにはならなくては!と思った。
今の自分は花をプレゼントするくらいの力しかないから。
大学に行って届け出をしたら、
「婿殿か。
珍しいな」と事務員のヒトに笑われたけど、
ゼミの教授は結婚式にも来て貰ってたから、
そんなにびっくりはされなかった。
同級生には「デキ婚か?」と揶揄われたけど、
笑ってやり過ごした。
ちなみに、
瑞樹ちゃんを初めて抱いたのは、
披露宴の夜だった。
その前にも、
甘い雰囲気になったり、
瑞樹ちゃんが「どうしてしてくれないの?」と、
可愛い顔で言われてグラつきそうになった夜もあったけど、
結婚式で絶対、ニヤニヤしちゃいそうだったし、
本当はなんなら、
お墓参りに連れて行って、
気持ちのけじめがついてからでも良いと思ってたりした。
でも、結婚式の後の瑞樹ちゃんを我慢するのは、
流石に無理だった。
そんなこと出来るようなら、
オトコとは言えないよね。

