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第1章 お仕置き

万引き

完全犯罪には入念な下準備が必要です。
そこで先ずは外見から追及を逃れる為にユニクロに行き極普通の売れ筋のカジュアルな服の上下を数種類とマスク、帽子等を買います。

そしてこれらを身につけてお嬢様学園として有名な女子高の隣の公園に行きベンチで読書をします。

傍目にはリタイア後の爺さんが公園で読書している様に見えますが実はそんな長閑なものでは無く獲物を物色しているです。

私は本を読んでる振りをして体育の授業の見学者を見ていたのです。

思春期の女子高生はまだホルモンのバランスも不安定で特に排卵日や生理中は精神的に不安定です、そこで病気なら学校を休みますから体育を見学している娘はずる休みか生理の可能性が高くどちらにせよ情緒的には不安定な状態と言うことになります。

放課後この見学者の中から可愛くて一人で帰る娘を探して後をつけます。

何回か空振ったあと一人が本屋に寄り本を立ち読みしていましたが突然一冊の本を無造作に鞄に入れると落ち着いた様子で店を出ます。

「お嬢さん、ご精算忘れの物が有りますよね」と声をかけます。

「済みません、ボーッとしていて忘れたみたいでお金なら払います」と悪びれた様子もなく言います。