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not erotic love stories
第92章 別れ:私が小さな男の子を好きになった理由
私の父は外交官で。
中学卒業のあと、ヨーロッパに旅立つ。
永遠の別れではないけれど。
再会できる日は遠い。
大好きな小さな男の子は。
私から告げられた残酷な話を疑いもせず、泣きだしたのだ。
こんな可愛いヤツ。
ギュッとしない筈はない。
春間近の公園で。
薄い西日が差すジャングルジムの前で、私達は別れのハグをした。
10年前。
切ない日の思い出が今、私の脳裏に蘇っていた。