この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
雨の降る夜は傍にいて…
第3章 9月の雨(September Rain)
20 マスター⑥
わたしはその不思議な魅力で、わたしをガンの恐怖心から助けてくれたこの男に…
益々このマスター、大森豪という男の魅力に惹かれていくのを感じていたのである。
そして完全に、心も魅かれていたのだ…
「でも、どうしてそんな色々な経歴、多彩、で多才な能力に溢れているのに、バー経営なんて…」
わたしは思わず呟きながらも訊いてしまったのだ。
「それは…………
バーってやつが好きなんだよね…」
結局はそこに行き着いたんだなぁ…
と、まるで他人事のようにサラっと言ったのである。
「バー…が、好き…」
「うん…」
「そうなんだぁ…」
「だって、みっきさんもバーが好きなんでしょう…
だから、こうして来てくれてるんでしょう…」
マスターはそう云ってきたのである。
「うん、好き、バーは落ち着く…」
「でしょう、落ち着くよね…」
「うん…」
わたしは思わず頷いた。
「俺もさ、紆余曲折、色々な仕事もしてきたし、やり甲斐のある仕事もしてきたけど…
結局、こうしてバー経営に落ち着いたんだよね…」
それに比較的自由な時間が作れるしさ…
グラスを拭きながらマスターはそう呟いた。
「だからバスケットのコーチもできたし…」
昼間はバスケットコーチ、夜はバー経営を当時していたそうであった…
「あの頃はあの頃で、熱く、燃えて、楽しかったなぁ…」
「はい…、確かに楽しかった…」
確かに指導者は、他人に指導するという難しさはあるのだが、それがまたプレイヤーとは違った楽しさがあったのである。
「たまに教え子が来てくれるんだよ…」
「そうなんですかぁ、羨ましい…」
教え子と一緒にお酒を飲んで、昔の懐かしい思い出を語る…
それはすごく羨ましいことではある。
確かにわたしも、同級会や、結婚式等に、恩師として招待される事はたまにあった、そしてその場で昔の懐かしい顔に再会出来て楽しい思い出が何度となくあった…
「楽しいですよねぇ…」
わたしと共通の価値観をこのマスターは持っている…
わたしの心はすっかりこのマスターに共鳴し、共感し、ときめいていたのであった。
惚れちゃったのかも…
わたしはその不思議な魅力で、わたしをガンの恐怖心から助けてくれたこの男に…
益々このマスター、大森豪という男の魅力に惹かれていくのを感じていたのである。
そして完全に、心も魅かれていたのだ…
「でも、どうしてそんな色々な経歴、多彩、で多才な能力に溢れているのに、バー経営なんて…」
わたしは思わず呟きながらも訊いてしまったのだ。
「それは…………
バーってやつが好きなんだよね…」
結局はそこに行き着いたんだなぁ…
と、まるで他人事のようにサラっと言ったのである。
「バー…が、好き…」
「うん…」
「そうなんだぁ…」
「だって、みっきさんもバーが好きなんでしょう…
だから、こうして来てくれてるんでしょう…」
マスターはそう云ってきたのである。
「うん、好き、バーは落ち着く…」
「でしょう、落ち着くよね…」
「うん…」
わたしは思わず頷いた。
「俺もさ、紆余曲折、色々な仕事もしてきたし、やり甲斐のある仕事もしてきたけど…
結局、こうしてバー経営に落ち着いたんだよね…」
それに比較的自由な時間が作れるしさ…
グラスを拭きながらマスターはそう呟いた。
「だからバスケットのコーチもできたし…」
昼間はバスケットコーチ、夜はバー経営を当時していたそうであった…
「あの頃はあの頃で、熱く、燃えて、楽しかったなぁ…」
「はい…、確かに楽しかった…」
確かに指導者は、他人に指導するという難しさはあるのだが、それがまたプレイヤーとは違った楽しさがあったのである。
「たまに教え子が来てくれるんだよ…」
「そうなんですかぁ、羨ましい…」
教え子と一緒にお酒を飲んで、昔の懐かしい思い出を語る…
それはすごく羨ましいことではある。
確かにわたしも、同級会や、結婚式等に、恩師として招待される事はたまにあった、そしてその場で昔の懐かしい顔に再会出来て楽しい思い出が何度となくあった…
「楽しいですよねぇ…」
わたしと共通の価値観をこのマスターは持っている…
わたしの心はすっかりこのマスターに共鳴し、共感し、ときめいていたのであった。
惚れちゃったのかも…