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雨の降る夜は傍にいて…
第5章 秋冷え…
16 奥様との遭遇
彼の奥様との遭遇…
それは付き合い始めてから約二ヶ月経た8月の後半の頃であった。
いつでもわたしの好きな時に、逢いたい時にスポーツバーに行けば必ず居て、逢えて、抱かれて、愛されて、なんとなくわたしの心の中の『不倫』という言葉を忘れかけていた時期であったのだ。
その頃はようやくインターハイ予選の敗戦のショックが癒え、そして冬の大会であるウィンターカップに向けて順調に再スタートを切り、少し手応えを感じていた夏休みの終わりに県の中学校選抜選手の指導をするという交流会があった。
中学校は夏休み直前の大会で中三の選手が引退をし、中学二年生を中心とした新チームが始動を開始する。
それに伴い、第一次の中学校選抜選手選考を経た選手を集めてのクリニックを兼ねた交流会が行われる。
そしてその交流会に、高校のベスト4の指導者達が将来の進学を見据えての意味も兼ねて指導という名目で参加をするのだ。
ある意味、高校進学のスカウトの場といえる…
そのクリニック交流会の後に、わたしとアシスタントとして練習指導を助けてくれている、一つ後輩である
『みっちゃん』こと三島遥の二人で彼、大塚浩司の経営するステーキハウスに来店をした。
わたしはこのステーキハウスがお気に入りであったのだ…
低価格で美味しくて、わたしは週イチペースで通っていたのである。
その時であった…
「あっ、○○高校の美紀谷先生ですよね」
と、そのステーキハウスに入って案内され、カウンターに座ろうとした時に、横に立っていた女性に突然そう声を掛けられたのであった。
「え、あ、はい、そうですけど…」
「あ、私、今日お世話になりました△△中学の大塚美香の母です」
と、そう挨拶をしてきたのである。
「あ、はい、あの、大塚美香ちゃんの…」
「はい、今日は大変お世話になりましてありがとうございます…
娘、美香も美紀谷先生に直接ご指導受けて喜んでいまして…」
「あ、はい…」
「まさか、ウチのお店で会うなんて…」
えっ、大塚美香って…
ウチのお店でって…
お、大塚って…
まさか…
そのまさかであった。
その女性は彼、大塚浩司の奥様であったのだ…
そして今日指導した大塚美香は彼の娘なのだという…
彼の奥様と遭遇してしまったのである。
彼の奥様との遭遇…
それは付き合い始めてから約二ヶ月経た8月の後半の頃であった。
いつでもわたしの好きな時に、逢いたい時にスポーツバーに行けば必ず居て、逢えて、抱かれて、愛されて、なんとなくわたしの心の中の『不倫』という言葉を忘れかけていた時期であったのだ。
その頃はようやくインターハイ予選の敗戦のショックが癒え、そして冬の大会であるウィンターカップに向けて順調に再スタートを切り、少し手応えを感じていた夏休みの終わりに県の中学校選抜選手の指導をするという交流会があった。
中学校は夏休み直前の大会で中三の選手が引退をし、中学二年生を中心とした新チームが始動を開始する。
それに伴い、第一次の中学校選抜選手選考を経た選手を集めてのクリニックを兼ねた交流会が行われる。
そしてその交流会に、高校のベスト4の指導者達が将来の進学を見据えての意味も兼ねて指導という名目で参加をするのだ。
ある意味、高校進学のスカウトの場といえる…
そのクリニック交流会の後に、わたしとアシスタントとして練習指導を助けてくれている、一つ後輩である
『みっちゃん』こと三島遥の二人で彼、大塚浩司の経営するステーキハウスに来店をした。
わたしはこのステーキハウスがお気に入りであったのだ…
低価格で美味しくて、わたしは週イチペースで通っていたのである。
その時であった…
「あっ、○○高校の美紀谷先生ですよね」
と、そのステーキハウスに入って案内され、カウンターに座ろうとした時に、横に立っていた女性に突然そう声を掛けられたのであった。
「え、あ、はい、そうですけど…」
「あ、私、今日お世話になりました△△中学の大塚美香の母です」
と、そう挨拶をしてきたのである。
「あ、はい、あの、大塚美香ちゃんの…」
「はい、今日は大変お世話になりましてありがとうございます…
娘、美香も美紀谷先生に直接ご指導受けて喜んでいまして…」
「あ、はい…」
「まさか、ウチのお店で会うなんて…」
えっ、大塚美香って…
ウチのお店でって…
お、大塚って…
まさか…
そのまさかであった。
その女性は彼、大塚浩司の奥様であったのだ…
そして今日指導した大塚美香は彼の娘なのだという…
彼の奥様と遭遇してしまったのである。