この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
雨の降る夜は傍にいて…
第5章 秋冷え…
 19 ダブルショック

「ステーキハウスでウチのと逢っちゃったんだって?」
 夜、帰宅して、シャワーを浴び、寝支度を整えていたら、彼から電話が着信した。

「うん…」

「店長から訊いたよ」

「うん…」

「今夜、ちょっと行ってもいいよな…」

「…………」
 あのステーキハウスからずっと罪悪感に苛まされていて、どうしようか迷ってしまう。

「ダメでも行くけど…」
 もうこの時には彼はわたしの部屋の合鍵を持っていた、さすがにチェーンロックを掛ける程、拒否をするつもりは起こらない。

「………うん…」
 基本、わたしは朝は6時少し前に起きる、そして7時過ぎには学校に行き、早朝練習を見る、そんな日常なので彼との逢瀬は週末が殆どであり、平日の場合は彼が早目にスポーツバーを抜け出して来きて、わたしを愛し、その後再びスポーツバーに戻るというパターンが多い。
 そして今夜は日曜日の夜の午後11時過ぎである、多分、間もなく彼が来ると想われた。

 奥様との遭遇と、娘の認識というダブルショックを慰めるつもりなのであろう…
 と、思われた。

 確かにダブルのショックではあった。
 そして否が応でも、せっかく薄らいでいた『不倫』という罪悪感が再び高まってきていた。
 だが、もう、既にわたしは彼を心底愛してしまっていたのだ、そして心も、カラダも彼の虜となりつつあったのである。
 だから、いくらこんなダブルショックを受けてしまったとはいえ、彼と別れるという選択肢は無かったのであった。

 だが、奥様と娘を認識してしまったというショック、心の衝撃、動揺はかなり大きかったのである。
 そしてそれにより『不倫』という想いと罪悪感が再び大きく心の中で膨らんできていた。
 この時点では、どうしたらよいのか、分からなかったのである。

 ただ、本音は逢いたい…

 抱かれたい…

 この揺れている心を抱き締め、めちゃくちゃに感じさせて、忘れさせて欲しかったのではあったのだ。

 でも…

 心が揺れ動いていた。


『ピンポーン…』

 玄関チャイムが鳴り響く…

 彼が来た。





 
/318ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ