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雨の降る夜は傍にいて…
第5章 秋冷え…
 43 不倫のスパイス

 部屋に着くなりわたしは服を脱ぎ、全裸でベッドに横になる。

 多分浩司はあと15分から20分位には来るだろう…

 だが、今夜の、不惑な想いに興奮し、疼き昂ぶりをしているわたしは、その僅かな時間さえ我慢できなかった。

「あ、あぁぁ…」
 我慢できずに股間に指先を這わせていく。

 ああ、凄い、こんなに濡れている…

 わたしはすっかり濡らしていたのである。

 あぁぁ、疼くぅ…

「あぁぁ、ダメぇ…」
 もう我慢の限界であった、わたしは指先を自らのヌルヌルに濡れた割れ目に這わせていく。

「あうぅ…」
 そして人差し指の指先を割れ目の上へと動かしていき、既に硬く勃起しているクリトリスを弄り始める。

 ビクッ、ビクビク…

 物凄いクリトリスの快感である、そしてそのあまりの快感にカラダが震え、しっとりと全身から汗が滲み出てきていた。
 わたしは興奮すると僅かに全身から汗が滲み出てしっとりと濡れるのである。

 そしてそれを浩司はなぜか喜ぶのだ…

「はぁぁ、あぁぁ、っんっ…」
 グリグリと指先でクリトリスを弄ると瞬く間に快感の電流が走り抜け、わたしは軽くイッてしまう。

「あうっ、ヤッ、あうんん…」
 子宮の奥からジンジンと快感の疼きが湧き出してくる。
 そして軽く絶頂感を感じ、ぐったりとベッドに沈んでいると
 ピンポーン、ピンポーン…
 と、玄関チャイムが鳴った。

 浩司が来たのだ…
 だが、わたしは絶頂感の余韻に浸っていてドアを開けにはいかない。
 ガチャリ…
 玄関の鍵が開く。

 そう、浩司は合鍵を持っていた。

「ゆ、ゆり…」
 そして浩司はベッドの上で全裸で、絶頂感の余韻に浸って横たわっているわたしの姿を見て絶句したのだ。

「ああ、こうじぃ、早く抱いてよぉ…」
 わたしは顔だけを浩司に向け、横たわったままに両手を広げ、そう呟いた。

「あ、う、うん…」
 そして彼は急ぎ服を脱ぎ始める。

 多分、ベッド上のわたしは淫靡な、淫乱な、そして妖艶な、昂ぶりの顔をしているに違いない…

 わたしは背徳感と罪悪感という不倫のスパイスに、いや、麻薬に、酔い痴れ、興奮していたのであった…





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