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雨の降る夜は傍にいて…
第6章 小夜時雨(さよしぐれ)…
 11 麻薬の様なエクスタシー

「…………………ぅぅ、はっ……」
 あまりにも激しい絶頂感、いや、エクスタシーにより、わたしは一瞬、意識を翔ばしてしまっていた。

 そして意識を戻し、まだぼんやりとしながら目を開けると傍らにいる浩司と目が合った。

「ぁぁ、ぅぅ、ごめん…」
 そう呟くと
「うん…」
 と、頷いてきた。

 ああ、翔んじゃったわ…
 
 ズキズキズキズキ…
 徐々に意識が覚醒してくるにつれ、子宮の疼きを感じてきてしまう。

 ああ、凄かった…

 凄い快感だわ…

 まだズキズキと疼いている…

 そう思っていると、浩司の股間の怒張が目に入ってきた。

 ああ、まだあんなに猛ってる…

 そうなのである、わたしが瞬く間に二度、三度とイッてしまうから彼がわたしに絶頂のタイミングを合わせられないのだ。
 いつも彼を置いてわたしがイッてしまうのである。
 しかも、今夜はまた一段と激しく絶頂感を、いや、正にエクスタシーと称せる程の絶頂感を感じてしまっていたのだ。

 まるで浩司とのセックスは、本当に麻薬のようだわ…

 ただでさえ、女に関しては百戦錬磨の浩司の中毒性のあるセックステクニックに加えて、そこに『不倫』という媚薬的なスパイスが加わって更に昂ぶりを倍増、いや、三倍も四倍にも増幅してくるのである。

 本当に、重度の麻薬中毒の様なセックスといえる…

 あの大学二年の春に再起不能の怪我をして絶望し、一時期、狂った様に男漁りをして、ヤリまくっていた。
 
 その時でもこれほどの快感を得た事はなかった…

 そして、大学三年の冬から、ようやく再起不能の状態と心のバランスの折り合いが取れて、あるきっかけで同じ大学の同級生である
『東京六大学野球』のスター選手と卒業まで純愛としてお付き合いをしたのだが、その時も心身の昂ぶりが一致して、
『セックスってこんなに気持ちがいいのか…』
 と、いう位の快感を得ていたのだが…

 その時の比でもない、いや、比べモノにならない位の、この浩司との快感、絶頂感、エクスタシーなのである。

 もう浩司無しでは無理だわ…

 わたしは傍らの彼の股間に猛々しく、震え、脈打っている怒張を見つめながらそう思っていたのだ。

 愛してあげなくては…

 イカせてあげなくては…

 わたしは手を伸ばしていく。




 
 
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