この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
雨の降る夜は傍にいて…
第6章 小夜時雨(さよしぐれ)…
 29 別れの夜 ⑥

「あぁぁ……」
 
 わたしはシャワーを浴びようと下着を脱いで、絶望の嘆き声を漏らしてしまう。

 な、なんで…

 そんな…

 突然、生理が始まってしまった…

 予定では、まだ余裕で1週間以上先であった。
 そしてわたしは生理不順ではない、ほぼ正確にやってくる。

 なぜ…

 なんでなの…

 なんで今夜、この時間に…

 突然、生理になったの…

 最後の…

 別れの…

 夜なのに…

「あぁぁ…」
 
 正に絶望であった。

 最後の今夜、全てを吹き飛ばす位に、なにもかも忘れてしまうくらいに、激しく、グチャグチャに、そしてその快感を、絶頂感を、エクスタシーを、心とカラダに刻み込んでもらうつもりであった…

 いや、刻み込んで欲しかった…

 だが、突然のこの生理である。

 無理だ…

 さすがにできない…

 いや、抱かれたくはない…

 一気に、いや、更に、絶望に落ちていった。

 なぜ…

 なぜなの…

 わたしの心の奥深くに、浩司を拒否する気持ちが隠されているのか…

 わたしは絶望感に陥りながらシャワーを浴び、そしてこの突然の生理の意味を考えていた。

 なぜ…

 なぜなんだろう…

 せっかくの夜に…

 最後の夜に…

 別れの夜に…

 なぜ…



「あっ」

 あっ、そうか…

 そういうことなのか…

 わたしはドライヤーで髪を乾かしながら、ハッ、と閃いたのである。

 そうか…

 ピンポーン…

 部屋のチャイムが鳴った。

 彼が、浩司がやって来た…




/318ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ