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雨の降る夜は傍にいて…
第6章 小夜時雨(さよしぐれ)…
 43 公私の時系列

 浩司という存在の喪失感が、わたしの心にぽっかりと穴を開けたのである。
 それは公私の私…
 つまりプライベートなわたしの心を約6年間苦しめる事となったのだ。

 浩司と知り合って付き合い始めたのが約12年前…
 そして約3年間付き合った。
 別れてから現在の奇跡的な再会までに約9年間という時間が流れ、その間に色々な事があったのだ。
 まずは公私の公…つまりはバスケット指導者としてのわたしである。

 浩司と別れたのが12月29日…
 そして年が明けて新年1月3日から新チームのスタートとなった。
 そこから快進撃が始まったのである。
 もちろん、その一昨年の冬のウインターカップ県予選から優勝したから、記録的にはそこから我が高校バスケットボール部の県内連勝記録のスタートとなり、だから、そこから数えて浩司の娘の美香が卒業して更に1年プラスのトータル5年間、我が高校バスケットボール部、そして指導者としての県内無敗記録の始まりと最高成績を治められる事となったのである。

 その5年間は本当にバスケット指導者としては最高であり、充実した5年間といえたのだ、だがその5年目の春先に父親の大腸ガン罹患がわかり、末期の余命宣告を受けたのである。
 そこで紆余曲折色々とあり結果的には6年目に当たる年の春先に教師、バスケット監督の両方を泣く泣く辞職をしたのだ。

 とりあえず、この流れが公私の公のだいたいの時系列である…

 そして公私の私…
 この私、つまりわたしのプライベートである部分は、正にそんなバスケット指導者としての高まりに対して反比例したといえ、そして女という性を嫌でも実感し、苦悩し、苦悶し、浩司という存在の喪失感と虚無感に襲われ、苛まされた6年間の始まりであったといえたのだ。

 バスケットの好成績により、今まで通りに精神的に高揚し、心が昂ぶり、高ぶり、疼いた、だが、それまではそんな昂ぶりを浩司という存在により抱かれ、愛され、セックスの快感と絶頂感により解消し、疼き、昂ぶり、高ぶりを抑えてきたのであるが…
 その存在が居なくなってしまったのである。

 それをなんとか自分で解消しようとお酒に頼り、そして自らで慰める…
 という手段を講じたのであるが、それは焼け石に水であったのだ。

 解消も、治まりも、何も出来なかったのである…




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