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雨の降る夜は傍にいて…
第2章 春雷
 43 反比例する快感

「ふうぅ…」
 啓ちゃんはこのフェラチオによる射精の絶頂感により、精神的な落ち着きを取り戻していくように吐息を漏らす。

 だが、わたし自身はこの啓ちゃんの落ち着きとは心の快感の昂ぶりにより、反比例していくのである。

「うわぁ、さすがだわ、もの凄い量だわ…
 でも、出したから落ち着いたでしょう…」
 そう囁きながら啓ちゃんの大量の精子をティッシュペーパーに戻していくのだが、そんな落ち着いているような言葉の裏では、全く反対の、そう、その見た目とは真逆な、反比例した心とカラダの疼きを昂ぶらせていたのである。

 アソコが、子宮が、ジンジンと疼きを増してきていて、愛の蜜を溢れさせてきているのを自覚していたのである。
 そしてティッシュペーパーで啓ちゃんの精子の処理をしながらも、さり気なく自らのアソコをこっそりと拭っていたのであった。

 ああ、早くシタい、挿入れられたい…

 思考の半分以上がそんな想いに覆われつつあり、そして子宮の疼きの想いに支配されつつあったのである。

 ただ、わたし自身は教師である…

 歳上の女である…

 啓ちゃんの初めての女となるのである…

 そして啓ちゃんを導かなくてはいけないのである…

 こんな想いが最後の砦となり、このわたしの精神的な理性を辛うじて保させていたのである。

 ズキズキ、ジンジン…

 だがもう、わたしの子宮の疼きと昂ぶりは限界に近かったのだ。
 早くシタくて、挿入れたくて、堪らないのであった。

 ただ唯一の想い…

 それはこのたーちゃん、ただしの分身、いや、わたしにとっては突然に目の前に現れた生まれ変わり的な存在と、セックスをして、青春の後悔の想いを乗り越え、更に前に進むのだ…
 というこの一つの想いだけを心に留め置き、ギリギリでこの冷静さを保たさせていたのだ。

 そして

 わたしが導かなくては…

 という想いのみがこの冷静さの最後の砦となっていたのである。

 啓ちゃん…

 啓ちゃん、早く…







 
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