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甘い蜜は今日もどこかで
第7章 【愛したい守りたい】





こんな、期待を持たせるようなやり方は好ましくない。
わかってる。
バカだな、私は。




「帰りましょう、お会計してきます」




「待って…っ」




縋り付く手を優しく解く。
私の顔色を見て手を離してくれた。
お会計を済ませ、副社長を支えながらお店を後にする。




「しっかり……掴まってください」




お、重い……フラフラじゃん。
どれだけ弱いのよ、今まで会食してきたでしょ。
ホテルまで私、大丈夫かな?




「俺じゃダメなの?」ってまだ言ってる。
何を答えても覚えてないフリするんでしょ。
それともトドメを刺した方が良い?




「好きな奴って誰?アイツ?ほら、いつも…」




副社長が言いかけたところで急に身体が軽くなった。
反対側から副社長を担いでくれた人。
えっ!?ジロウ!?
うそ、なんで!?




「手伝いますよ、ホテルどちらですか?」




「え、あ、あのホテル」と指差すと肩を貸して歩いていく。




「そうそう、コイツだよ、てか何で此処にまで居るんだ?出張先にまでついてくるのか?おい、椿…!」




慌てて私も肩を貸すけど「僕一人で大丈夫です、道案内だけしてください」ってジロウに言われた。
まさか来てるなんて思わなかったから動揺してる。
歩いて10分ほどの距離。
何も言わずにジロウは運んでくれている。
急に決まった出張だったのに。




「椿っ……来て」




もう堂々と名前で呼ばれてる。
少し前を歩いていた私は再び副社長の元へ。




「気分悪いですか?もう少しでホテルですから…」




「お願い、居なくならないで?俺と一緒に居てよ、絶対に幸せにするから!俺を選んで?結婚してよ……」




まさかの、ジロウが居る前で突然のプロポーズ。
チラッと目が合ったけど私から逸らした。




「副社長、酔い過ぎですよ」




「酔ってない……ていうかずっと前から言おうと思ってた、だから俺は覚悟してお前にキスしたんだよ」




えぇ……!?
それ、言っちゃうんだ。
あぁ、そうか。
わかっててワザと私たちの仲を図ってる?
そうだよね、酔ってないもんね。









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