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呪われた王宮~宿命を負う聖少女の物語
第2章 アキシニス王国(呪われた王宮)
遠ざかる二人の嬌声を聞きながら、王と王妃は幸せそうに見つめていた。
ルナが振り返り手を振った時、マチルダ王妃が声を出した。
「ルナー・・・今日はミサがありますから、余り遅くまでいてはダメですよー」
「ハーイ・・お母様ー」
その返事と共に、少女は迷路の刈り込みの中に消えていった。
マチルダ王妃は庭園の端に建つ教会に視線を移すと、そこから近づいてくる司教を見つけた。
王と王妃が会釈をすると、司教はその場で膝まずいて頭を垂れた。
頭に僅かに残る白髪と深い皺に覆われた顔に、柔和な笑みをたたえた司教が立ち上がると、二人は心の底から尊敬の眼差しを送った。
ルナが振り返り手を振った時、マチルダ王妃が声を出した。
「ルナー・・・今日はミサがありますから、余り遅くまでいてはダメですよー」
「ハーイ・・お母様ー」
その返事と共に、少女は迷路の刈り込みの中に消えていった。
マチルダ王妃は庭園の端に建つ教会に視線を移すと、そこから近づいてくる司教を見つけた。
王と王妃が会釈をすると、司教はその場で膝まずいて頭を垂れた。
頭に僅かに残る白髪と深い皺に覆われた顔に、柔和な笑みをたたえた司教が立ち上がると、二人は心の底から尊敬の眼差しを送った。