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呪われた王宮~宿命を負う聖少女の物語
第49章 真相(アズート)
「そんな、そんな・・・」

ディオンの腕の中でルナは涙声を出している。
その細い肩をディオンはギュッと強く抱き寄せた。

「で、でも・・・それならディオンは?」
ルナの問いに男は頷いた。

「そうなんだ・・・・」
ディオンはそっとルナの身体を放すと、老人の元に近づき胸に耳をあてた。

「大丈夫、眠っているだけみたいだ」
心配そうに見ているルナに笑みを投げた。

「あの時まで僕は死の一歩手前だった。ルナも随分と衰弱していた筈だ。だが、この男のおかげで・・・」
そこまでの説明でルナは全てを理解したのか、両手で顔を覆い泣き崩れてしまった。
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