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呪われた王宮~宿命を負う聖少女の物語
第61章 水晶の魔力(アズート)
「くっくっく・・・」
押し殺した笑いが闇に響く。

「どうだ、この反応は・・・・」
「んふっ・・・んっんっんっ・・・」

「ワシの指に感じておるわ・・・。
 そうだろ、マチルダ・・・・?」

アズートの顔が裂けていく。

「は・・・い・・・・ああ、あああ」
「毎晩、お前の心に入り込んでいる。気持ちいいだろう、マチルダ・・・?」

「あああ、は・・・い・・・・」
長い舌が、水晶に伸びる。

「あふぅっ・・・・」
電流が身体に走った。

「あはぁっ・・・・はぁっ・・はぁっ」
吐息は、やがてリズムを帯びていく。

「いいんだろう、マチルダ・・・?」

濁った声がマチルダを誘導する。
赤黒い舌が水晶に絡みついていく。

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