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この世は金で回ってる。
第1章  貯金0円→4億円
 ジリジリジリジ!
 けたたましい音を立てる目覚まし時計をのっそりと止める。
 う~ぅ。
 眠い。
 身体が重い。
 疲労が子なきジジイみたいに背中に貼り付いて離れない。
 それでも今日は4時間寝れた。
 あのナポレオンより1時間も長く休めたんたから上出来だ。
 顔を洗い目の下にくっきりと隈が刻まれた疲れはてた顔を姿見に映しながら髭をあたる。
 寝癖でボサボサの髪を適当にとかしてヨレヨレのスーツに身を包む。
 ファ~ァ。
 今日は日付が変わる前に帰れるかな?
 重い足を引き摺って会社に向かう。
 
 これが俺の毎朝のルーティーンだ。
 朝7時に出社して仕事を始め、9時の始業時間になったらタイムカードを押す。
 17時にタイムカードをきったらお金にならない第2ラウンドの開始だ。
 終電過ぎても帰れるようにと会社経由で買わされたおんぼろスクーターに股がって帰路につけるのは丑三つ時だ。
 こんな社畜生活をもう5年もやっている。
 すでに身も心も摩りきれ壊れる寸前だ。
 
 そんな俺に転機がやってきた。
 23日ぶりの休日に魔が差してふらっと立ち寄った宝くじ売場。
 なけなしの大枚3千円で買ってしまった10枚つづりの宝くじ。
 これがなんと大当たり。
 一等前後賞合わせて7億円。
 ご存知だろうか?7億というのは7の後ろに0が8っつも付くんだ。
 銀行からは預金を薦められ4億円だけ入れて残りの3億円を持って宝くじ売場にいった。
 下手な鉄砲数撃ちゃ当たる。
 百万枚の宝くじを持ってアパートに帰る。
 
 翌日ゆっくり寝て昼前に出社し怒鳴り散らす課長のデスクに退職届を叩き付けて駆け足で会社を後にした。
 これで社畜生活ともおさらばだ。
 大金が手に入ったらと昔から妄想していた計画を実行に移す。
 
 とある田舎の自治体が転居するなら空き家を只同然の額で提供するという試みを行っている。
 それに応募する。
 なにしろ4億円だ。月に20万円使って贅沢しても170万年程遊んで暮らせるのだ。
 田舎でのんびり悠々自適な自堕落生活を送るのだ。
 
 トントン拍子で話は進み。
 1ヶ月後。
 俺は広大な敷地の古民家に移り住んだ。
 もともと古い米農家とあって農作業用の納屋や脱穀小屋。今は空だが鶏小屋なんかもある。
 
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