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この世は金で回ってる。
第3章 九尾の狐
 ドラマや映画だとスタンガン当てられると短い悲鳴を上げて気絶するのだが威力が弱かったのか当てた場所が悪かったのか珠世は気絶せずに苦悶の声を上げながら転がっている。
 まあ、戦闘力を奪えたんだから最低限の目的は果たせたか。
 珠世の背中に馬乗りになって後ろ手に手錠をかける。
 これはSMグッズではなく某国の警察が使っているのと同じタイプという触れ込みの品だ。
 金属製で鎖も短い。
 窮屈な格好で拘束されてなお蠢く珠世の目の前にスタンガンを突きつける。
 「もう一回電気流そうか?」
 青白スパークを間近で見せられ先程の痛みを思い出したのかやっと大人しくなる。
 さて、ここからが大仕事だ。
 珠世の足首にも手錠をかける。
 身体を丸めた状態で足の手錠と首をロープで繋ぐ。
 これで逃げようとすれば首が絞まるという算段だ。
 久子に命じて大きなスーツケースを持ってこさせその中に珠世を押し込む。
 こんなところをりくに見られるわけにはいかない。
 急いで移動だ。
 応接間の後片付けが終わり次第合流するという久子を残して重たいスーツケースを引っ張って我が家に帰る。
 流石は過疎の村だ。この間誰にも会わずにすんだ。
 脱穀機がある納屋には収穫した米を脱穀機に入れる為のホイストがある。
 それに手錠をかけ直した珠世を万歳の姿勢で括り爪先立ちになるまで引き上げる。
 「あんた!いったい誰なのよ!放しなさいよ!誘拐魔!」
 ここにきて何故か元気を取り戻し喚き散らす。
 「俺が誰かは後で教えてやるよ。今はあんたの話だ。」
 ポンポンと今日届いたばかりの報告書を叩く。
 「勝手に喋るから間違ってたら訂正しろ。」
 表紙を捲る。

 木滝珠世。
 ○○年4月13日生まれ。
 幼稚園から高校までエスカレーターの名門女子校私立桜ノ宮学園で育った純粋培養のお嬢様。
 私立桜ノ宮学園には大学もあったが教育学部がなかった為男女共学の学校に通う。
 ここで後の夫となる白金皓司と知り合い卒業を機に結婚。
 教職を取った珠世と嫁は家に居るものと考える姑の仲はギスギスしていた。
 それはなかなか子供が出来なかった事によりエスカレートしていく。
 結婚3年目。破局の訪れ。
 夫皓司が結婚前から二股かけて付き合っていた愛人を孕ませた。
 珠世が気に入らなかった姑は3年子無しは去れと三行半を突き付ける。
 
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