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熱い視線に身体が疼く
第1章 偶然の出会い
「俺は、このスタジオの木村って言うんだ。」

「宜しくお願いします。」

私は名刺を受け取った。

「じゃ、また。何かあったら、宜しく。」

「はい。あ、あの。」

「何?」

こんな事木村さんに聞くのは、筋違いかもしれないけれど。

「……風斗さんって、何時まで撮影ですか?」

「何、君、風斗のファンなの?サインなら貰っておくよ。」

「あっ、いいです。ありがとうございます。」

私はニコッと笑うと、そのままスタジオの外まで歩き始めた。


主役なんだから、きっと遅くまで撮影しているよね。

私、何期待してたんだろ。

テクテク歩いて、スタジオの門をくぐった。

ふと、後ろを振り向いたけれど、風斗が来るわけもない。

私はどこか納得して、今日の仕事を終えた。
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