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熱い視線に身体が疼く
第1章 偶然の出会い
「あっ、はい!」

私は急いで、前に走った。

「エキストラ、風斗とすれ違う人ね。」

「はい!」

背中しか映らないじゃん。なんでメイクしたの?

「はい、じゃあスタート!」

説明もなしに歩けってか!こうなったら、ドンと行ってみよう!

私と風斗が反対から歩き、何となくすれ違った時だ。

「カット!」

監督のカットがかかった。これでよかったのかな。

「エキストラ、すれ違う時にちょっと風斗にぶつかって。」

風斗とぶつかる!それって、触るって事⁉

「できないの?」

「いえ、できます!やります!」

こういう時に、劇団に入っていてよかったなと思う。

ウチの劇団、文句を言うならやってみろって言うスタイルだからね。
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