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熱い視線に身体が疼く
第1章 偶然の出会い
そしてまた撮影がスタートした。

すれ違う瞬間、風斗とぶつかって少し振り向いた。

「カット!」

またカット?何か悪い事したかな。

「エキストラ、ぶつかった瞬間、『すみません。』って小声で言おうか。」

「えっ!」

「できないの?」

「やります!」

台詞がないって聞いていたのに、一言あり?

エキストラのバイトで、初だよ?

そう思いながら、撮影スタート。言われた通りに、ぶつかった瞬間、すみませんと言った。

「カット!」

まだOKでないの?私は、風斗に申し訳なくなった。

「すみません。私のせいで何度も撮り直しして頂いて。」

「ああ、いいんだ。あの監督、そういう人だから。」

風斗はそう言うと、向こう側に行ってしまった。
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