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ベターハーフは何処にいる
第10章 長い夜と新しい朝
「冷たいおしぼり、持って来てくれないかな?」と、
豪ちゃんのお父様が言うけど、
その女性は動こうとせず、
私のことを睨んでいた。


豪ちゃんがゆっくりその女性を見て、

「えっ?
翔子ちゃん?」と言った。


ママさんや他のスタッフの方が、
ワラワラと近付いてくる。


翔子さんはいきなり、
テーブルにあった水割りか何かを私に掛けて、
身体を震わせていた。


「ちょっと、一体何なんだ?
うちの嫁に失礼なことを!」とお義父様が立ち上がって私を庇おうとする。


「そいつ、愛ちゃんを酷い目に合わせた張本人の片割れだよ。
何で、ここに居るんだよ?」と、
豪ちゃんが怒った口調で静かに言う。


ママさんが慌てて、
「なんてことを!
裏に行きなさい。
もう、来なくて良いから」と言って、
私の顔や服を美しい刺繍のハンカチで拭いてくださった。


私は茫然とした気持ちで固まってしまった。


「まあまあ、女子大生って言ってたのに。
履歴書にもそう書いてあったのよ?
えっ?
まあ、そうなの?
あの時の?
本当に申し訳ありません。
二度と、ここには来させませんから!」と、
ママさんが平謝りする。


「水をさされたから…。
おじさま?
豪ちゃんの政界入りのお話は、
取り敢えず保留でも良いですか?
だって、おじさま、
まだまだご隠居だなんて早過ぎます。
すること、たくさんあると思います。
あの…選挙なら、
お手伝いに行きますから!
ご飯作ったりするくらいなら出来ますよ?」と笑うと、

「これは、一本、取られたな?」と笑ってくださった。


「それに、本当に政界入りするなら、
まずは、おじさまのところで、
豪ちゃん、一からお勉強しないと!
その準備期間が終わるまで、
おじさま、引退なんて、出来ませんよ?」と言ったら、
お義父様まで笑い出した。


「あの…でも…。
ちょっと身体がびっくりしたみたいで…。
豪ちゃん…。
お腹、痛い…」と言うと、
貧血を起こしたみたいに、意識が遠くなってしまった。
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