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ベターハーフは何処にいる
第3章 いきなりの失恋と喪失
「酔ってるでしょう?
危ないよ。
ちょっと休んでいかない?」


そう言って、目の前のカフェのテラス席に座らされる。

お店の中に入って程なく、
コーヒーと水を持ってきてくれた。


「どれだけ飲んだの?
1人で飲んでたの?」と言う声は、
やっぱり、森田くんと似てるけど、
早口で口調は全く違っていた。


「ほら。
コーヒー飲めば?
えっ?
猫舌なんだ?
じゃあ、水、飲めば?」と言われる。


訊けば同じ大学の商学部だった。
既にメガバンクに就職は決まっていて、
単位も充分で、
あとは卒論出せば良いってことだった。


「えっ?
法学部?
なんだ。
こんな可愛いコ、居たのに気が付かなかったな」と言われる。

まあ、マンモス校だし。


「まなみちゃん?
可愛い名前だね?
俺、いつき。
樹木のじゅって書いて、いつきだよ。
まなみは、どんな字?
愛するに美しいか。
可愛いけどさ、
小学校の時、画数多くて大変じゃなかった?」


話が上手いっていうか、
饒舌過ぎて、
やっぱり、森田くんとは似ても似つかない。

ん…。
なんか、眠い。
身体が重たい。
あ…れ…?

私、どうなってるの?
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