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ベターハーフは何処にいる
第3章 いきなりの失恋と喪失
翌日、産婦人科に行って、
診察をしてもらった。


無理矢理、セックスされてナカ出しされたことを伝えると、
警察に訴えるかを確認されて、
一応、手首の痣とか、他に出来た外傷を確認された後、
内診もされて、洗浄する前に残留している体液も採取された。
事件性があるので念の為、DNA鑑定をしておきましょうと言っていた。
そして、アフターピルを出して貰った。


帰宅して、前日着ていた服や下着は全部捨てた。


そして、その日も豪ちゃんの部屋に行って、
一緒に寝て貰った。

怖くて何度も何度も目が覚めてしまっては、
豪ちゃんが抱き締めてくれた。


「ねえ、豪ちゃん。
お願い?
上書き、して欲しい。
怖くて痛くて辛かったから、
その分、優しく、甘く私を抱いて欲しいの」


そう言って、着ていたパジャマを1枚ずつ脱いで、
下着も思い切って脱いでみた。


豪ちゃんは、固まってしまっている。


「あのさ。
えっとね。
愛ちゃん、無理なんだよ」


「えっ?」


「俺さ。
勃たないんだよ。
誰に対しても。
自分でする時は、たまーに勃つこともあるけど、
フニャフニャでね。
挿入出来ないんだよ」

「それでも良いから…って、
えっ?
そうなの?
こんなに良い身体してるのに?
しかも大きいのに?」
と、紅い顔で下半身の方を見た。


「うん。デカいけどフニャチン。
だから、セックス、出来ないんだよ」


「それでも良いから、
触られた処、上書きして欲しい。
豪ちゃんにしか、お願い出来ないもん」


「ん。判った」と言うと、
豪ちゃんも着ているものを全部脱いで、
私の上にかぶさるようになると、
額と瞼にキスをして、
両頬にキスをして、
「愛ちゃん、可愛いよ。
大好きだ。
ちゃんと勃つなら、
愛ちゃんのこと、抱いてただろうな」と言うと、
唇を犯すようなキスをしてくれる。


いつか、森田くんとしたキスとは、
また違う優しくてねっとりとしたキスだった。
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