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ベターハーフは何処にいる
第6章 会いたい
これまであまり身近に誰かが亡くなるということがなかったので、
私は激しく動揺して、混乱してしまっていた。
帰宅しても震えてしまって、
豪ちゃんに抱き締めて貰っていないと、
身体が何処かに行ってしまいそうだった。
「愛ちゃん、大丈夫か?
良いよ。
今日はずっと一緒に居てあげるから」と言って、
温かいミルクティーを淹れてくれる。
お風呂にもお湯を張ってくれて、
一緒に入って、身体を洗ってシャンプーもしてくれる。
髪も乾かしてくれて、
パジャマを着せてくれてから、
一緒にベッドに横になった。
腕枕をして、
髪や背中を撫でたり、
軽く叩いてくれる。
「どうして?
まだ、若いのに。
お子様、3歳と1歳なのに…」
豪ちゃんのTシャツに、
私の涙が染み込んでいく。
「昨日まで普通に…。
一緒に仕事してたのよ?
ランチも一緒に…。
天丼食べたの。
海老の尻尾まで食べたら、
笑われたのよ?」
「愛ちゃん、尻尾好きだからな」と、
呑気な声で豪ちゃんが言う。
「私も…いきなり死んじゃうのかな?
豪ちゃんも?
森田くんも?」
そう言いながら、
苦しくて息が出来なくなる。
「愛ちゃん、落ち着いて?
ほら、深呼吸して?
大丈夫だよ。
取り敢えず、今は大丈夫。
一瞬一瞬を、
大切にすれば、
大丈夫だからさ」
のんびりした豪ちゃんの声を聴いていると、
少しずつ落ち着いてくる。
そして、うとうとしながら、
私は心に決めてしまった。
アメリカに行こう。
とにかく、森田くんに会いたい。
いつ、死んでしまっても後悔しないように。
豪ちゃんも、そんな私を抱き締めながら、
違うことを考えていたみたいだったけど、
その時はまだ、私は何も知らなかった。
私は激しく動揺して、混乱してしまっていた。
帰宅しても震えてしまって、
豪ちゃんに抱き締めて貰っていないと、
身体が何処かに行ってしまいそうだった。
「愛ちゃん、大丈夫か?
良いよ。
今日はずっと一緒に居てあげるから」と言って、
温かいミルクティーを淹れてくれる。
お風呂にもお湯を張ってくれて、
一緒に入って、身体を洗ってシャンプーもしてくれる。
髪も乾かしてくれて、
パジャマを着せてくれてから、
一緒にベッドに横になった。
腕枕をして、
髪や背中を撫でたり、
軽く叩いてくれる。
「どうして?
まだ、若いのに。
お子様、3歳と1歳なのに…」
豪ちゃんのTシャツに、
私の涙が染み込んでいく。
「昨日まで普通に…。
一緒に仕事してたのよ?
ランチも一緒に…。
天丼食べたの。
海老の尻尾まで食べたら、
笑われたのよ?」
「愛ちゃん、尻尾好きだからな」と、
呑気な声で豪ちゃんが言う。
「私も…いきなり死んじゃうのかな?
豪ちゃんも?
森田くんも?」
そう言いながら、
苦しくて息が出来なくなる。
「愛ちゃん、落ち着いて?
ほら、深呼吸して?
大丈夫だよ。
取り敢えず、今は大丈夫。
一瞬一瞬を、
大切にすれば、
大丈夫だからさ」
のんびりした豪ちゃんの声を聴いていると、
少しずつ落ち着いてくる。
そして、うとうとしながら、
私は心に決めてしまった。
アメリカに行こう。
とにかく、森田くんに会いたい。
いつ、死んでしまっても後悔しないように。
豪ちゃんも、そんな私を抱き締めながら、
違うことを考えていたみたいだったけど、
その時はまだ、私は何も知らなかった。