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ベターハーフは何処にいる
第6章 会いたい
ママが亡くなったこともあまり理解出来ていないお子様が無邪気に笑うような葬儀告別式は、
本当に辛いものだった。
途中で下のお子様が泣き声を上げて、
「ママ〜、おっぱいの時間だよ」と、
お兄ちゃまらしく小百合先輩を探す姿に、
会場から啜り泣きが起こった。
私も耐えられず、
豪ちゃんに支えながら会場からそっと外に出た。
どんよりとした雲が垂れ込めていて、
粉雪が舞い始めるような凍てつく冬の日だった。
パパも職場の長として参列していた。
この先、お子様達を抱えて、
お辛いだろうなと思うと、
小百合先輩も最期まで無念だったのか、
そのことを理解する間もなく逝ってしまったのかと考えて、
震えが止まらなかった。
年末年始はいつものように実家で過ごした。
森田くんとは、LINE電話で話をしたけど、
小百合先輩のことは哀しすぎて口にすることも出来なくて、
あまりにも元気がない私を見て、
とても心配を掛けてしまった。
お正月に、パパとママに、
「お願いがあります」と言った。
「アメリカに行きたい。
好きなヒトと一緒に暮らしたい」
パパは卒倒しそうな顔をして、
ママは、
「前に言ってた、ロースクールに行ってた方?」と訊いた。
私は、
「人間、いつ死んじゃうか解らない。
だから、好きなヒトと一緒に居たい。
反対されても、行きます」
そう言い切った。
その日は、豪ちゃんが初詣に行こうと、
ちょうど遊びに来たから、
パパとママは、その話を豪ちゃんにし始めた。
本当に辛いものだった。
途中で下のお子様が泣き声を上げて、
「ママ〜、おっぱいの時間だよ」と、
お兄ちゃまらしく小百合先輩を探す姿に、
会場から啜り泣きが起こった。
私も耐えられず、
豪ちゃんに支えながら会場からそっと外に出た。
どんよりとした雲が垂れ込めていて、
粉雪が舞い始めるような凍てつく冬の日だった。
パパも職場の長として参列していた。
この先、お子様達を抱えて、
お辛いだろうなと思うと、
小百合先輩も最期まで無念だったのか、
そのことを理解する間もなく逝ってしまったのかと考えて、
震えが止まらなかった。
年末年始はいつものように実家で過ごした。
森田くんとは、LINE電話で話をしたけど、
小百合先輩のことは哀しすぎて口にすることも出来なくて、
あまりにも元気がない私を見て、
とても心配を掛けてしまった。
お正月に、パパとママに、
「お願いがあります」と言った。
「アメリカに行きたい。
好きなヒトと一緒に暮らしたい」
パパは卒倒しそうな顔をして、
ママは、
「前に言ってた、ロースクールに行ってた方?」と訊いた。
私は、
「人間、いつ死んじゃうか解らない。
だから、好きなヒトと一緒に居たい。
反対されても、行きます」
そう言い切った。
その日は、豪ちゃんが初詣に行こうと、
ちょうど遊びに来たから、
パパとママは、その話を豪ちゃんにし始めた。