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ベターハーフは何処にいる
第7章 スキャンダル
自分の部屋に戻ってネットで翌日の飛行機とホテルを手配して、荷造りをした。
と言っても、いつもの出張に行くより荷物は少なくて、
下着の替え1日分だけポーチに入れたのを仕事用の大きいバーキンに入れただけだった。
パソコンや資料がない分、
むしろ荷物は軽くて少なかった。
パスポートとお守り代わりいつも持っているティファニーのキーホルダー、お財布を確認して、
翌朝、月曜だけお休みさせて欲しいと連絡して、
朝早い飛行機に乗った。
ニューヨークはビックリするほど寒くて、
イエローキャブに乗ってホテルに直行した。
暖かい室温にホッとしながら、
森田くんに電話をしてみるけど、繋がらない。
土日なのに。
そう思いながら、
聞いていた住所まで行ってみようと思って、
ドアマンに頼んでタクシーに乗り込む。
思ったより古い建物だけど、
入り口にはコンシェルジュが居たので、
森田くんの名前と部屋の番号を伝えて、
鍵を見せながら、
「フィアンセで日本から訪ねてきた」と言うと、
そのまま通してくれた。
ノックをしたけど返事はなくて、
私はそっと鍵を開けて部屋の中に入った。
部屋の中は少し寒くて、
家具も少なくて、
さっぱりと片付いていた。
ワンルームで、低い棚の向こうにベッドが見えて、
ゴソゴソと動いていた。
懐かしい森田くんがゆっくり起き上がって、
「愛美さん?」と目を擦りながら言う。
ベッドの中で何かが動いてる。
えっ?
まさか、女の子が出て来るの?
と思って、後退りしてしまうと、
モゾモゾとして、中からラブラドールレトリバーが出てきて、
驚いてしまった。
「こいつ、寒がりで、
自分のベッドで寝ないんだよね。
Lucy, sit down!」と犬に向かって言うと、
寝癖のついた頭を掻きながら、
森田くんが柔らかい顔で笑った。
と言っても、いつもの出張に行くより荷物は少なくて、
下着の替え1日分だけポーチに入れたのを仕事用の大きいバーキンに入れただけだった。
パソコンや資料がない分、
むしろ荷物は軽くて少なかった。
パスポートとお守り代わりいつも持っているティファニーのキーホルダー、お財布を確認して、
翌朝、月曜だけお休みさせて欲しいと連絡して、
朝早い飛行機に乗った。
ニューヨークはビックリするほど寒くて、
イエローキャブに乗ってホテルに直行した。
暖かい室温にホッとしながら、
森田くんに電話をしてみるけど、繋がらない。
土日なのに。
そう思いながら、
聞いていた住所まで行ってみようと思って、
ドアマンに頼んでタクシーに乗り込む。
思ったより古い建物だけど、
入り口にはコンシェルジュが居たので、
森田くんの名前と部屋の番号を伝えて、
鍵を見せながら、
「フィアンセで日本から訪ねてきた」と言うと、
そのまま通してくれた。
ノックをしたけど返事はなくて、
私はそっと鍵を開けて部屋の中に入った。
部屋の中は少し寒くて、
家具も少なくて、
さっぱりと片付いていた。
ワンルームで、低い棚の向こうにベッドが見えて、
ゴソゴソと動いていた。
懐かしい森田くんがゆっくり起き上がって、
「愛美さん?」と目を擦りながら言う。
ベッドの中で何かが動いてる。
えっ?
まさか、女の子が出て来るの?
と思って、後退りしてしまうと、
モゾモゾとして、中からラブラドールレトリバーが出てきて、
驚いてしまった。
「こいつ、寒がりで、
自分のベッドで寝ないんだよね。
Lucy, sit down!」と犬に向かって言うと、
寝癖のついた頭を掻きながら、
森田くんが柔らかい顔で笑った。