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ベターハーフは何処にいる
第8章 リスタート
「オヤジ、タイミング台無しだよ。
夜景が綺麗な処でプロポーズしようと思ったのに、
なんで、こんな親達の前で公開プロポーズさせるんだよ?」と豪ちゃんが膨れっ面で言うと、
小さな紅い箱を開けて、
跪いて私の前に見せる。
とても綺麗なルビーにダイヤモンドがグルリと取り囲んだ美しい指輪だった。
「サイズ、大丈夫かな?
一応、愛ちゃんのお母さんに訊いたんだけど。
愛ちゃん。
やっと弁護士になれるから、
俺と結婚してください」
「えっ?」
「えっ?
ヤなの?
あ、俺がダメなのか?
私と結婚してください」
周りが吹き出して笑ってしまう。
「愛ちゃん、早く返事して?
俺、気が狂いそう。
絶対、断らないでね?」
と豪ちゃんが言うので、
「早く指輪、
嵌めて?」と言った。
ちょっと震えながら、
不器用に指輪を嵌めてくれる豪ちゃんに、
「嬉しい。
私、豪ちゃんの妹じゃなくて、
お嫁さんになりたかったの」と笑うと、
豪ちゃんの方が泣いてしまっていた。
「うちのお転婆な娘を、
どうぞ宜しくお願いします」とパパが頭を下げると、
「一人娘さんなのに、
お嫁さんに貰ってしまっても良いんですか?」と、
豪ちゃんのお母様が心配そうに言う。
「いや、2人目出来たら、
養子縁組させて貰えたら嬉しいけど、
今時、後継ぎとか、良いですよ」とパパが笑った。
「子供か…。
あのですね。
俺、勃たなくて…」といきなり言うから、
周りがキョトンとしてしまう。
「ちょ…ちょっと、豪ちゃん!
おばさまやママが居るのに!」と言うと、
豪ちゃんは真剣な顔で続けた。
「子供の頃からずっと一緒にいて、
愛ちゃんがあまりにも可愛くて、
俺、勃たなくて。
だから、子供出来るかどうか…」
豪ちゃんのお父様が笑いながら、
「そんなの、後で考えれば良いよ。
今時、ED治療の薬もあるし、
なんなら、人工授精も出来るし。
もっと言うなら、
跡継ぎ跡継ぎって変なプレッシャー掛かって授からないこともあるけど、
そんなことより、2人仲良く過ごせれば良いんじゃないか?」
「そうね。
私もプレッシャーで、
結局、1人しか授からなかったしね?」と、豪ちゃんのお母様が笑う。
「とにかく、プロポーズ受けて貰えて良かったな」と豪ちゃんのお父様が締め括った。
夜景が綺麗な処でプロポーズしようと思ったのに、
なんで、こんな親達の前で公開プロポーズさせるんだよ?」と豪ちゃんが膨れっ面で言うと、
小さな紅い箱を開けて、
跪いて私の前に見せる。
とても綺麗なルビーにダイヤモンドがグルリと取り囲んだ美しい指輪だった。
「サイズ、大丈夫かな?
一応、愛ちゃんのお母さんに訊いたんだけど。
愛ちゃん。
やっと弁護士になれるから、
俺と結婚してください」
「えっ?」
「えっ?
ヤなの?
あ、俺がダメなのか?
私と結婚してください」
周りが吹き出して笑ってしまう。
「愛ちゃん、早く返事して?
俺、気が狂いそう。
絶対、断らないでね?」
と豪ちゃんが言うので、
「早く指輪、
嵌めて?」と言った。
ちょっと震えながら、
不器用に指輪を嵌めてくれる豪ちゃんに、
「嬉しい。
私、豪ちゃんの妹じゃなくて、
お嫁さんになりたかったの」と笑うと、
豪ちゃんの方が泣いてしまっていた。
「うちのお転婆な娘を、
どうぞ宜しくお願いします」とパパが頭を下げると、
「一人娘さんなのに、
お嫁さんに貰ってしまっても良いんですか?」と、
豪ちゃんのお母様が心配そうに言う。
「いや、2人目出来たら、
養子縁組させて貰えたら嬉しいけど、
今時、後継ぎとか、良いですよ」とパパが笑った。
「子供か…。
あのですね。
俺、勃たなくて…」といきなり言うから、
周りがキョトンとしてしまう。
「ちょ…ちょっと、豪ちゃん!
おばさまやママが居るのに!」と言うと、
豪ちゃんは真剣な顔で続けた。
「子供の頃からずっと一緒にいて、
愛ちゃんがあまりにも可愛くて、
俺、勃たなくて。
だから、子供出来るかどうか…」
豪ちゃんのお父様が笑いながら、
「そんなの、後で考えれば良いよ。
今時、ED治療の薬もあるし、
なんなら、人工授精も出来るし。
もっと言うなら、
跡継ぎ跡継ぎって変なプレッシャー掛かって授からないこともあるけど、
そんなことより、2人仲良く過ごせれば良いんじゃないか?」
「そうね。
私もプレッシャーで、
結局、1人しか授からなかったしね?」と、豪ちゃんのお母様が笑う。
「とにかく、プロポーズ受けて貰えて良かったな」と豪ちゃんのお父様が締め括った。